コラム
おしゃれな花屋のチラシの作り方は?集客に効果的なデザインのコツまで解説

デジタル化が進んだ現代でも、地域に根差したお花屋さんにとって、紙のチラシは優秀な集客ツールです。手元に届く「温もり」や、パッと目に入る「色鮮やかさ」は、スマホの画面とは違った魅力を届けてくれます。
しかし、いざ作るとなると「どのようなデザインなら手に取ってもらえるの?」「何を載せればいいかわからない」と悩んでしまうはずです。そこで今回は、おしゃれな花屋のチラシの作り方から、思わず来店したくなるデザインのコツまでを分かりやすく解説します。
Index
花屋のチラシが集客に与える3つの効果
まずは、花屋のチラシを配布して得られる具体的な3つの効果について紹介します。本当に取り組むべきかお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
月間売上が向上する
花屋のチラシを配布する目的は、これまでお店の存在を知らなかった『新規のお客様』に来店していただくきっかけを作って売上を伸ばすためです。また、一度目の来店から足が遠のいているお客様に対しても、再びお店を思い出してもらう良い機会になります。
季節のイベントやセール情報と合わせれば、「今、行く理由」を添えて購買意欲を直接刺激できます。このように、新規開拓とリピーターへのアプローチを同時に行えるのがチラシの強みです。
地域での認知度が上がる
定期的に花屋をアピールできれば、たとえチラシを受け取ったその瞬間に花が必要でなくても、「この街には素敵なお花屋さんがあるんだ」という事実が頭の片隅に残ります。いざお祝い事や贈り物が必要になったときに、一番に思い出してもらえるお店を目指せるのです。
また、お店のロゴや雰囲気を何度も目にすると親近感が湧き、入店へのハードルを下げる効果も期待できます。地域に愛されるお店になる、その第一歩としてもチラシは優秀なのです。
お客様との信頼関係が深まる
紙のチラシには、デジタル広告にはない独特の「温かみ」や「信頼感」があります。店主の顔写真や想いを綴ったメッセージを掲載すれば、お客様はお店に対してより親密な感情を抱くきっかけにもなるのです。
顔が見える安心感はネットショップにはない実店舗ならではの強みであり、長く続く信頼関係の土台となります。手元に残る紙だからこそ、冷蔵庫に貼ってもらえたり、大切に保管してもらえたりと、生活の一部に入り込めるのも魅力です。
花屋チラシの5つの配布方法

せっかく素敵なチラシを作っても、ターゲットとなるお客様の手元に届かなければ意味がありません。お花屋さんの客層や地域性に合わせて、以下の5つから配布方法を選んでください。
ポスティング
ポスティングは、お店の商圏となるエリアにお住まいの各家庭のポストへ、直接チラシを投函する方法です。お花屋さんのような地域密着型のビジネスにおいては、もっとも無駄がない手段の1つといえます。
戸建て住宅が多いエリアや、ファミリー層が多いマンションなど、ターゲットを絞って配布エリアを選定できるのがメリットです。スタッフ自身で配れば、街の雰囲気を肌で感じられますし、業者に依頼すれば短期間で大量に配布可能です。
店頭設置
店頭配置は、自らのお店の入り口やレジ横はもちろん、近隣の協力店舗に花屋のチラシを置かせてもらう方法です。カフェや美容室、パン屋さんなど、お花と親和性の高いお店にお願いして設置してもらうと、相乗効果が期待できます。
すでにその地域で活動している他店のお客様は、お店の顧客になり得る可能性が高い層です。専用のチラシラックなどを用意して、雨の日でも濡れないように配慮しておくとより良いです。
イベント会場
地域のマルシェや商店街のお祭りなど、人が集まるイベントに出店して花屋のチラシを手渡しする方法です。お花に興味を持ってブースへ立ち寄ってくれた方に直接渡せるため、その後の来店につながる確率が高くなります。
単に紙を渡すだけでなく、一輪のお花や小さなグリーンを添えて渡すと、さらに受け取ってもらえる率が上がります。対面でのコミュニケーションが生まれるため、会話がきっかけで常連さんになってくれることも少なくありません。
新聞折込
新聞の朝刊などにチラシを挟み込んで各家庭に届ける、昔ながらの手法です。なかでもご年配の方や、持ち家にお住まいのファミリー層へのアプローチには依然として強い効果を発揮します。
お悔やみのお花や仏花、または贈答用の高級な蘭などをアピールしたい場合には、相性の良い媒体といえます。配布エリアや日程を細かく指定できるため、母の日やお彼岸などの繁忙期に合わせて集中的に宣伝を行うのにも最適です。
SNS
SNSでは、紙で作った花屋のチラシの内容を画像データ化し、InstagramやLINE、Facebookなどで配信します。紙のチラシを併用できれば、より若い年齢層にも情報を届けられます。
既存のフォロワーに対しては「今、店頭でこんなチラシを配っています」と告知できますし、来店を促すきっかけになります。印刷コストをかけずに拡散できるため、紙媒体の補助的な役割として必ず活用したい手法です。
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花屋のチラシで必ず入れるべき6つの基本要素

花屋のチラシではデザインにこだわるあまり、肝心な情報が抜けていてはお客様を困らせてしまいます。ここからは、記載を忘れないように、お客様が来店するために必要な「基本の6情報」を紹介します。
店舗名
お店の名前は、普段お店の看板に使っているロゴマークを使用して、だれが見てもわかりやすく覚えやすい状態で記載します。英語表記でおしゃれな店名の場合、読み方がわからないお客様もいるため、カタカナでルビを振る配慮も必要です。
花屋のチラシで名前を覚えてもらえなければあとで検索できませんし、知人への紹介も難しくなります。一目で「あ、あのお花屋さんだ」と認識してもらえるよう、目立つ位置に堂々と配置してください。
商品写真
お花屋さんにとって、商品の写真は言葉以上にチラシで雰囲気を伝えられる『最重要情報』です。画質が粗かったり暗かったりする写真を使ってしまうと、お花の鮮度まで悪く見えてしまうので注意してください。
プロのカメラマンに依頼するのがベストですが、自分で撮影する場合も自然光を利用して、お花のみずみずしさが伝わる明るい写真を心がけるのがベターです。色とりどりの切り花が並んだ店内の様子や、センス良くまとめられたブーケのアップなど、お店の「売り」が伝わる一枚を選んでください。
価格
花屋のチラシにある素敵なアレンジメントでも、値段がわからなければお客様は不安で来店できません。「高そうだな」と勝手に敬遠されてしまわないよう、代表的な商品の価格は明記しておくべきです。
「ブーケ 3,000円〜」のように、最低価格や価格帯を示すだけでも、お客様は予算の目安がついて安心します。すべての商品を載せる必要はありませんが、松竹梅のように3つほど価格帯を例示しておくと親切です。
連絡先
花屋のチラシを見て予約や問い合わせをしたいと思ったときに、すぐに連絡先が見つかるように目立つ部分に掲載するのも基本です。電話番号は大きく読みやすいフォントで記載し、受付時間も併記しておくと年齢層が高めの方にも使いやすいです。
最近では電話よりもLINEやDMでの問い合わせを好む方も増えているので、SNSのアカウントやQRコードも必ず載せてください。お客様がアクションを起こそうとしたその瞬間に、迷わせない導線作りが大切です。
営業時間
お客様がせっかく足を運んでくれたのに、お花屋さんが閉まっていたら大変な機会損失です。開店時間と閉店時間はもちろん、定休日もしっかりと目立つようにチラシへ記載してください。
なかでも祝日や年末年始の営業が不規則になる場合は、別途注釈を入れるなどの配慮が必要です。「ラストオーダー」の時間がある場合も、トラブルを防ぐために明記しておくと安心です。
アクセス情報
花屋のチラシには、お店の場所がどこにあるのか、最寄りの駅やバス停からのルート、目印になる建物など直感的にわかる地図も掲載してください。「〇〇駅から徒歩5分」、「スーパー〇〇の隣」といった、具体的な距離感やランドマークを言葉で添えるのも効果的です。
車で来店されるお客様のために、駐車場の有無や台数、提携駐車場の情報も忘れずに記載しておくとより親切です。迷わずにたどり着けるように整えるのも、立派な接客の一部となります。
心を掴む花屋のチラシをデザインするポイント

ここまでの情報を花屋のチラシに書いても、まだ「捨てられないチラシ」にはなりません。お客様の心を動かし、「私のためのチラシだ」と思わせるためのデザインの工夫について解説します。
購入する「理由」を伝える
今の時代、花屋のチラシでただ「お花が安いです」と伝えるだけでは、なかなかお客様の心には響きません。読み手が「あ、今の私に必要かも」とハッとするような、共感型のコピーを添えてください。
- 金曜日の夜、一週間がんばった自分にお疲れ様の花束を
- 一輪の花で、いつもの朝食が少し特別になる
- 言葉にできない”ありがとう”を、この花に託して
上記のように、「1本〇〇円」という情報の前にその花を買って得られる「素敵な未来」や「理由」を提案する内容が理想です。
割引以外に「体験」を届ける
集客のために「全品10%OFF」という割引をするのは簡単ですが、安売りはブランド価値を下げるリスクもあります。価格競争に巻き込まれたくないなら、花屋ならではの「体験」や「プラスアルファ」の特典をチラシに記載して来店を促してください。
例えば、「チラシ持参の方に、季節のグリーン(葉物)を1本プレゼント」とすれば、自宅で飾る楽しさを体験してもらえるといった具合です。割引でお得感を出すよりも、お花のある暮らしを豊かにする提案のほうが、良質なファンを増やすきっかけになります。
「季節」のイベントに合わせる
日本には四季があり、それぞれの季節に応じたイベントはお花屋さんにとって書き入れ時です。漫然とチラシを出すのではなく、カレンダーに合わせてお客様に行動を促すテーマを設定してください。
王道の「母の日キャンペーン」はもちろん、「クリスマス」、「バレンタインデー」、「敬老の日」など、ギフト需要が高まる時期を逃さないのが基本です。また、春の「卒業・入学式」シーズンや、秋の「ブライダル」シーズンなど、ライフイベントに寄り添った提案も有効です。
写真で「シチュエーション」を売る
お花屋さんで撮った写真もきれいですが、それだけではお客様は自らの生活の中にそのお花がある状態をイメージしにくいものです。「その花が自らの生活に入ってきたときのイメージ」が具体的に湧くような、シチュエーション写真もメインビジュアルの選択肢におすすめです。
例えば、無造作に瓶に生けられた花が窓辺へ置かれている様子や、家族団らんのダイニングテーブルに飾られている写真などです。お花そのものではなく、お花のある「素敵な暮らし」や「シーン」を売るという意識で写真を選んでください。
香りで「印象」をアップする
一般的な花屋のチラシからより洗練したものに仕上げるなら、「香り」を感じさせるような工夫も一案です。香り付けができなくても、「朝摘みのハーブのような爽やかな香り」や「甘く優しいバラの香り」といった、嗅覚に訴えかけるコピーライティングでも試せます。
お店に一歩足を踏み入れたときの、あの心地よい空気感を紙面上で再現するつもりでデザインしてください。五感に訴える表現は、記憶への定着率をぐっと高めてくれるはずです。
【関連記事】思わず手に取る印象的なDMデザインの秘訣と印刷のポイント
花屋のチラシに香りでブランドストーリーを添える
ここからは少し応用編ですが、見た目のインパクトだけでなく「嗅覚」に訴えかけて、お店の世界観をより深く伝える手法も花屋のチラシに取り入れられます。ブランドストーリーとは、単に言葉で語る創業の歴史だけではなく、お店に入った瞬間に感じる「空気感」や「こだわり」そのものです。
もし、チラシから『本当に』ふわりと香りが漂えば、まるでその場にお店が現れたかのような強いインパクトと情緒を届けられます。このブランドストーリーを作り出すために試したいのが、『香り印刷』の技術です。
香り印刷でイベントにも彩りを
特殊な香料を混ぜたインクで印刷する「香料印刷」という技術を使えば、紙面を指でこするだけで花の香りが広がる花屋のチラシを作れます。例えば、ラベンダーフェアの案内ならラベンダーの香りを、ローズフェアならバラの香りを付ければ、受け取った瞬間のインパクトは絶大です。
ポストを開けた瞬間にふわっと良い香りがすれば、それだけで「あ、お花屋さんからだ」と気づいてもらえますし、不快なチラシとして捨てられる確率も下がります。コストはかかりますが、周年記念やリニューアルオープンなど、ここぞというときの特別な配布物としても最適です。
この機会に、香り印刷で他店にはない「空気感」を伝え、最高の体験をお客様へ届けてみませんか?少しでも興味があれば、ぜひ香り印刷所プルーストをぜひご覧ください。
おしゃれな花屋のチラシをデザインする際の注意点

最後に、せっかくのデザインを台なしにしないために、気をつけておきたいポイントを3つお伝えします。少し意識するだけで、チラシの仕上がりがグッとプロっぽくなりますので、ぜひ参考にしてください。
情報を詰め込みすぎない
伝えたい情報がたくさんあるからといって、紙面いっぱいに文字や写真を花屋のチラシに詰め込むのは逆効果です。情報が多すぎると、お客様は何が一番大切なのか分からず、読むのをやめてしまいます。
おしゃれな雰囲気を出すためには、あえて何もない「余白」のスペースを作るのも一興です。「あれもこれも」ではなく、「これだけは伝えたい」という情報を絞り込み、引き算のデザインを心がけてください。
ターゲットを曖昧にしない
「だれでもいいから来てほしい」という八方美人のチラシは、結局「だれの心にも刺さらない状態」になってしまいます。20代のカップルに向けたギフト提案なのか、50代の主婦に向けた暮らしの彩り提案なのか、ターゲットを明確にしてください。
花屋のチラシのターゲットが決まれば、使うべきフォント、写真の雰囲気、言葉選びが自然と決まってきます。特定のだれかに宛てた手紙のようなつもりで作れば、結果として本当に来てほしい方の気持ちを掴むきっかけになります。
配布タイミングを間違えない
どれだけ素晴らしい花屋のチラシでも、配るタイミングがズレては効果も半減してしまいます。イベントの日に注文を取りたいなら、直前ではなく1か月前には配布をはじめて、予約を促さなくてはなりません。
もし、お店のオープン告知ならあまり早すぎても忘れられてしまうので、1週間前から前日までの期間が候補に挙げられます。イベント当日に向けて、お客様の気持ちが盛り上がってくるタイミングを見計らったアプローチが成功のカギです。
まとめ
お花屋さんのチラシは、単なる広告ではなく、お店の「世界観」をお客様の手元に届ける招待状です。売上アップや認知度向上はもちろんですが、何より「このお花屋さんは私の暮らしを素敵にしてくれそう」という期待感を持ってもらえるようにデザインしてください。
より魅力的にするなら、お花屋さんの最大の魅力である「お店に入った瞬間の、あの豊かな花の香り」をチラシに再現してみませんか?既存の香りから選ぶだけですので、ぜひ香り印刷所プルーストをぜひご覧ください。
香りの印刷所プルースト編集部
この記事は、香りの印刷所プルーストを運営している久保井インキ株式会社のプルースト編集部が企画・執筆した記事です。
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