コラム
行きたくなるエステのチラシの作り方は?ポイントからブランディング法まで解説

エステサロンを経営している方や、広報を担当している方にとって、集客は常に頭を悩ませる課題のひとつではないでしょうか。「もっと地元のお客様に来てほしい」、「一度来られたお客様にリピートしてほしい」そんな願いを叶えるために、改めて注目したいのが「チラシ」の活用です。
デジタル全盛の今だからこそ、手元に届く紙のチラシには、お客様の心を動かす独特の力があります。今回は、思わず予約したくなる魅力的なエステのチラシの作り方を、基本のポイントから他店と差をつけるブランディング手法まで解説します。
Index
エステのチラシが集客に与える3つの効果
エステサロンの集客において、チラシにはデジタル広告にない独自のメリットがあります。ここでは、チラシに期待できる3つの効果について紹介します。
新規顧客の獲得力を高める
チラシは、インターネットでの検索をあまりしない層や、自分から積極的に情報を探さない層に対してもお店の魅力を届けられます。ポストに入ったチラシを何気なく手にした瞬間、そこに自らの悩みを解決してくれるメニューがあれば、新しい来店へのきっかけを生み出せます。
地域密着型の店舗ビジネスであるエステサロンにとって、商圏内の住人に広く網を張る力を持つチラシは、新規集客の底上げに欠かせない手段です。
リピーターの来店率を向上させる
チラシの役割は、一度来店されたきり足が遠のいている「休眠顧客」に思い出してもらうきっかけとしても有効です。例えば、季節ごとのキャンペーンや新しいメニューのお知らせを届け、「久しぶりに行ってみようかな」という気持ちを呼び起こすといった具合です。
定期的にチラシを目にする結果、もともとは興味がなかった人や物でも次第に好感や愛着が湧いてくる『単純接触効果』も期待できます。ただ接触する回数を増やすだけで、エステへの警戒心が薄れて印象も良くなるのです。
ブランドの認知度を拡大する
地域の方に「ここにエステサロンがある」と認識してもらうためにも、たとえ一度目の配布ですぐに来店につながらなくても、何度もチラシを目にして店名や雰囲気が記憶に残っていきます。
いざ「エステに行きたい」と思ったときに、パッとお店が頭に浮かぶようになるのが理想的な状態です。美しい写真や統一されたデザインで世界観を伝え続ければ、地域のブランドとしての認知を着実に広げていけるのです。
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エステのチラシを配布する方法

素晴らしいチラシができあがっても、適切にお客様の手元に届かなければ意味がありません。エステサロンの立地やターゲットに合わせて、有効な配布方法を選んでください。
ポスティング
ポスティングは、お店の商圏となる地域にお住まいの各家庭のポストへ直接チラシを投函する方法です。ターゲットとなるお客様が多く住んでいるエリアや、マンション、戸建てなどを選んで配布できるため、無駄なく効率よくアプローチできるのが魅力です。
新聞を取っていない世帯にも届けられるので、幅広い年齢層に情報を見てもらえます。スタッフ自身で配布すれば周辺の地理や雰囲気も把握できますし、業者に依頼して大量配布も可能です。
店頭設置
お店の入り口や受付カウンターなどにチラシを設置し、自由に持ち帰ってもらう方法も忘れてはいけません。通りがかりの人が「ちょっと気になるな」と思ったときに、さっと手に取れるエステのチラシがあるだけで、未来のお客様を逃さずに済みます。
また、来店されたお客様が持ち帰り、友人や家族に紹介する際の資料として使ってくれるケースもあります。既存のお客様に向けた次回予告や、紹介キャンペーンの案内としても活用可能です。
近隣店舗
サロンと商圏が同じで、ターゲット層が重なる近隣の他業種のお店にチラシを置かせてもらうのも良い方法です。以下のような美意識の高い女性が集まる場所に設置できれば、相互送客の効果が期待できます。
- 美容室
- ネイルサロン
- アパレルショップ
- カフェ
相手に対しては、お互いのチラシを置き合って地域全体でのお客様の循環を生み出し、相乗効果で集客力を高めていく施策としても提案できます。
DM(ダイレクトメール)
顧客リストを活用して、既存のお客様や特定のターゲットにDM(ダイレクトメール)を送る手法です。自分宛てに届く特別な案内は、SNSのタイムラインで流れてくる情報よりも特別感があり、じっくりと読んでもらいやすくなります。
サロン独自の誕生日月のお祝いクーポンや、以前の来店から期間が空いた方への「ご無沙汰していませんか?」といったメッセージなど、1人ひとりの状況に合わせたアプローチが可能です。
行きたくなるエステのチラシの作り方は?8つのポイント
手に取ってもらったエステのチラシを最後まで読んでもらい、実際の来店につなげるためにも以下のポイントを押さえて作成してください。
エステのターゲットを決める
エステのチラシ作りで最初にやるべきなのは、「だれに来てほしいか」を明確にすることです。「だれでもいいから来てほしい」という曖昧なターゲット設定では、だれの心にも響かないぼんやりとした内容になってしまいます。
30代の子育て中のママで、肌のくすみが気になっている人
仕事帰りにリフレッシュしたい50代のキャリア重視の女性
上記のように、具体的な人物像を思い浮かべてください。その人がどのような悩みを持ち、どのような言葉に反応するかを想像できてはじめて刺さるチラシが作れます。
刺さるキャッチコピーを作る
チラシを見て決めたターゲットの心にグサリと刺さるような、魅力的なサロンのキャッチコピーを考えてください。単に「エステサロンの〇〇」と名乗るだけではなく、お客様が得られる未来やベネフィットを一言で表現するのが大切です。
「最近、鏡を見るのが憂鬱になっていませんか?」と悩みに寄り添ったり、「マイナス5歳の肌を実感してみませんか?」と希望を見せたりするのも良い問いかけです。「私のことだ!」と思ってもらえれば、その先の内容もしっかり読んでもらえます。
メニューは厳選して掲載する
エステのメニューがたくさんあると、あれもこれも載せたくなる気持ちはわかりますが、情報の詰め込みすぎは逆効果です。情報が多すぎると読み手は選ぶのが面倒になり、結局どれも選ばずにチラシを閉じてしまいかねません。
ターゲットがもっとも興味を持ちそうな、自信のあるメニューに絞って掲載するようにしてください。「松竹梅の法則」を利用して、価格帯の違う3つのコースを並べ、真ん中のコースを選びやすくする心理的なテクニックを使うのも有効です。
高品質な写真を使用する
エステのチラシにおいて、写真は言葉以上に雄弁にお店の魅力を語ってくれるものです。暗い写真や画質の粗い写真では、お店の品質まで低く見られてしまう恐れがあります。
「この空間で施術を受けたい」、「安心して任せられそう」と直感してもらえるような、雰囲気が伝わる写真を心がけてください。例えば、施術の心地よさが伝わるようなシズル感のある写真や、清潔感あふれる店内の様子、スタッフの温かい笑顔などはすぐ取り入れやすいはずです。
特典・クーポンを活用する
「興味はあるけれど、はじめてのお店に行くのは勇気がいる」というお客様の背中を押すために、特典やクーポンは欠かせません。エステの初回限定の割引価格や、オプションメニューの無料プレゼントなど、お得感のあるオファーを用意できれば来店のハードルを下げられます。
期限を設けて、「今すぐ予約しなきゃ」という行動を促すのも大切です。「このチラシをご持参の方限定」といった一言を添えて、チラシの特別感を演出するとさらに反応が良くなります。
口コミを掲載する
自分でお店の良さを語るよりも、実際にエステを体験した第三者の声のほうが、お客様にとっては信頼性が高く感じられるものです。以下のような、お店の雰囲気が伝わる本当の口コミを掲載してください。
- 肌の調子が良くなって、お化粧が楽しくなりました
- スタッフの方が親切で癒されました
似たような悩みを持つ人の体験談を読めば、読み手は「私もこうなれるかもしれない」と自分事として捉えてくれます。もし許可が取れるのであれば、お客様の顔写真や直筆のメッセージもあるとなお良いです。
店舗情報をわかりやすく掲載する
どれだけ魅力的な内容で「行きたい!」と思わせても、お店の場所や予約方法がわからなければ、お客様はたどり着けません。店舗名、営業時間、定休日、電話番号といった基本情報は、ひと目でわかるように見やすくまとめて配置してください。
最寄り駅からの道のりをわかりやすい地図や目印とともに載せておくと親切です。予約フォームやLINE公式アカウントに直結するQRコードを載せておくと、予約への取りこぼしを防げます。
香りで強い印象を残す
エステのチラシで嗅覚にも訴えかければ、他店のチラシと差別化を図れます。エステサロンならではのリラクゼーションや上質感を伝えるために、チラシ自体に香りをつけるという手法も検討してみてはいかがでしょうか。
例えば、ラベンダーやローズなど、お店で使用しているアロマと同じ香りがチラシから漂えば、手に取った瞬間にサロンの癒やしの空間を疑似体験してもらえます。「良い香りがするチラシ」としてお客様の記憶に深く刻まれ、ブランドイメージの向上にも貢献するはずです。
おしゃれなエステのチラシは『香り』でブランディング

ありふれたテンプレートを使ったデザインや、使い古された手書き風のチラシは、手軽に作れる反面、どうしても他店と似たり寄ったりになりやすいです。また、よくあるキャッチコピーだけでは、数あるチラシの中に埋もれてしまいかねません。
そこで、ワンランク上のブランディングとしておすすめしたいのが「香り印刷」です。チラシを手に取った瞬間にふわっと心地よい香りが漂う体験は、「素敵なサロン」として印象付けられるだけでなく、香りが記憶を呼び覚ます効果(プルースト効果)によって、ふとした瞬間に思い出してもらいやすくなります。
五感に響く香りプロモーションで、サロンだけの上質な世界観を伝えてみませんか。少しでも興味があれば、ぜひ下記ページからご覧ください。
【関連記事】香り名刺とは?作り方からメリット・デメリットまで解説
エステのチラシを作る際の注意点
エステサロンのチラシや広告は、一般的な業種に比べて法律による規制が厳しくなっています。知らずにルール違反をしてしまわないよう、必ず押さえておくべき注意点を解説します。
各種法令を遵守する
エステサロンの広告を作成する際には、以下の法令を踏襲しなくてはなりません。
- 薬機法(旧薬事法)
- あはき法(あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律)
- 景品表示法
- 特定商取引法
- 医師法(場合による)
「治る・治療」といった医療行為と誤認しやすい表現や、根拠のない「No.1」表記などは使用できません。不安な表現がある場合は、自己判断せずに専門の弁護士や行政書士にチェックしてもらってください。
ビフォーアフターは情報を明示する
施術前後の写真を並べて効果をアピールする「ビフォーアフター」の掲載はインパクトが強い反面、景品表示法などの規制対象となる場合があります。かつては原則禁止の時期もありましたが、現在は条件を満たして詳細な情報を併記できればエステのチラシに掲載できる可能性があります。
施術内容、回数、期間、費用、副作用のリスクなど、詳細な説明を近くに明記するなどルールは厳格です。掲載したい場合はガイドラインを熟読し、必ず専門家のチェックを受けるようにして安全に運用してください。
ぼやっとした話をしない
本当にエステへお客様を呼びたいのであれば、「トータルビューティーを提供します」、「すべての女性の悩みを解決」といった、聞こえだけが良い抽象的なアピールは避けてください。
だれにでも当てはまるような言葉は、裏を返せばだれの心にも深く刺さらないからです。ターゲットを一人に絞り込み、「Aの悩みを、Bの施術でCのように解決」と具体的にしてはじめて、お客様は「私のためのサロンだ」と認識してくれます。
まとめ

エステサロンのチラシの配布は、デジタルでは届かない層にアプローチし、地域での認知を広げつつリピーターとの絆を深める方法です。ターゲットを明確にし、魅力的なオファーと心に響くデザインを兼ね備えたチラシを作れば、きっとサロンのファンは増えていくはずです。
もし、他店と差別化を図りたいのであれば、五感に響く香りプロモーションで、サロンだけの上質な世界観を伝えてみませんか。言葉や写真だけでは伝わらない「癒し」を届けるなら、ぜひ香り印刷所プルーストをご利用ください。
香りの印刷所プルースト編集部
この記事は、香りの印刷所プルーストを運営している久保井インキ株式会社のプルースト編集部が企画・執筆した記事です。
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