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香りの印刷所プルースト - コラム - 同人フライヤーに「嗅覚の引力」を。戦利品の山で埋もれない、作品世界をパッケージ化する究極の頒布戦略

同人フライヤーに「嗅覚の引力」を。戦利品の山で埋もれない、作品世界をパッケージ化する究極の頒布戦略

コラム 2026.2.1

同人誌即売会は、創作の熱量が最も濃縮される場所です。

数えきれないほどの物語、キャラクター、世界観が一堂に会し、来場者は限られた時間の中で「選ぶ」「通り過ぎる」「手に取る」という判断を繰り返します。

その中で、あなたの作品はどのように記憶されているでしょうか。

表紙の美しさ、タイトルの巧みさ、ジャンルの強さ──それらは確かに重要です。しかし、イベントが終わり、戦利品の山を前にしたとき、最後に読者の手を動かす決定打は、必ずしも視覚情報だけとは限りません。

もし一枚のフライヤーが、作品世界そのものを「体験」として封じ込めることができたとしたら。

もしイベント後も、ふとした瞬間にその物語を思い出させる“引力”を持っていたとしたら。

本記事では、視覚が飽和する即売会という舞台において、

嗅覚という「記憶への直通ルート」を用いて作品世界をパッケージ化する方法を、香り印刷という技術を軸に解説します。

フライヤーを「配るための紙」から、「物語を始める装置」へ──その発想転換が、頒布戦略をどこまで変えられるのかを見ていきましょう。

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視覚が飽和するイベント会場で、一枚のフライヤーに何ができるか

視覚情報の「消費速度」に抗う

1日で数万人が行き交い、数千のサークルがひしめく同人誌即売会。そこは、クリエイターにとっての「表現の祭典」であると同時に、膨大な視覚情報が超高速で消費される「情報の激戦区」でもあります。 サークル主が心血を注いで作成した告知ツイート、美麗な表紙、そして丁寧にデザインしたフライヤー。しかし、参加者の目に触れる時間は、スペース前を通り過ぎるわずか数秒、あるいは帰宅後に戦利品を整理する数分間に過ぎません。

多くのフライヤーは、その瞬間に役割を終え、紙としての物理的な重みだけを残して記憶から消えていきます。どれほど美しいイラストを載せても、視覚情報だけでは「消費」のスピードに抗うことが難しくなっているのが、現代の即売会におけるリアルな課題です。

アナログ媒体だからこそできる「体験」の再定義

今、あえてデジタルではなく「紙」というアナログ媒体を選ぶ意味は何でしょうか。それは、読者が物理的に「触れられる」ことに他なりません。しかし、手触り(紙質)や視覚効果(特殊印刷)に加え、さらに一歩踏み込んだ「体験」を付与する方法があります。それが「香り」です。

本記事では、香り印刷を単なる「おまけ」や「ギミック」としてではなく、読者の記憶の奥底に作品を刻み込み、イベント終了後も続く「物語の余韻」をコントロールするための戦略的デバイスとして解説していきます。

0.2秒の衝撃――なぜ香りは「解釈」を加速させるのか

脳が「考える」前に「感じる」のが嗅覚

ここで少しだけ、香りが持つ性質に触れておきましょう。人間が情報を処理する際、視覚や聴覚は一度「論理」を司る部位を経て認識されます。しかし、嗅覚だけは例外です。香りの情報は、脳の中でも本能や感情、そして長期記憶を司る部位(大脳辺縁系)へわずか0.2秒という速さでダイレクトに到達します。

つまり、読者が「このフライヤー、綺麗だな」と論理的に理解するよりも早く、香りは「この世界観、好きだ」「なんだか切ない気持ちになる」といった感情的な反応を引き起こすのです。即売会のスペース前という、一瞬の判断が求められる場所において、この「0.2秒で感情を動かす力」は、強力な武器となります。

言語化できない「概念」を補完する

同人活動における「表現」とは、文字や絵だけで完結するものではありません。

  • キャラクターが纏う空気の冷たさ
  • 舞台となる古い図書館の湿り気
  • 決戦前夜の、張り詰めたような夜の匂い

これらは、文章で描写したり絵で表現したりすることは可能ですが、読者の感覚を完全にジャックするには限界があります。香り印刷は、こうした「言語化できない概念」や「湿度」を物理的に補完します。読者がフライヤーを手にした瞬間、香りがトリガーとなり、読者の脳内にあなただけの作品世界が瞬時に展開されるのです。

【関連記事】香りが印象に作用するしくみとその種類について

【実践:イベント当日】スペースを「一つの世界」に変えるブランディング

物理的な距離を越えて「足を止めさせる」

即売会において、最初のハードルは「足を止めてもらうこと」です。 多くのサークルがポスターや布、ディスプレイで視覚的なフックを作りますが、そこに「香り」という不可視の引力を加えてみましょう。

プルーストの香り印刷(マイクロカプセル技術)を施したフライヤーは、手にとった人、あるいはスペースの至近距離にいる人に対して、ほのかに世界観を伝えます。 「ん? なんだかいい匂いがする」 この無意識の違和感が、参加者の足を止めるきっかけになります。

最強のアイスブレイク「この香りは、あのシーンをイメージしています」

ただ無言でフライヤーを渡すのではなく、一言添えてみてください。 「これ、今回の新刊の舞台になっている〇〇の香りなんです」 このフレーズは、単なる挨拶以上のインパクトを持ちます。読者にとって、そのフライヤーは「ただの告知チラシ」から「作品世界の一部(カケラ)」へと昇華されるからです。

この会話が発生した時点で、あなたと読者の間には、視覚情報だけでは成し得なかった「感覚の共有」が生まれています。この共有体験こそが、頒布数の向上だけでなく、サークルに対する強い信頼感と好意へと繋がっていきます。

【実践:アフター】戦利品の山という「第2の戦場」で勝つために

帰宅後の「戦利品整理」を物語のプロローグに変える

イベント終了後、読者は自宅へ帰り、大量の戦利品を整理します。数百枚のフライヤー、数冊の同人誌。ここで、多くのフライヤーは「一度見たもの」として片付けられてしまいます。

しかし、バッグや封筒を開けた瞬間に、スペースで感じた「あの香り」がふわりと広がったらどうでしょうか。 ここで発動するのが、特定の香りが記憶を鮮明に呼び起こす現象です。香りは瞬時に読者をイベント会場のあのスペース、あなたと会話したあの瞬間へと引き戻します。

「ああ、あのサークルの本、早く読みたいな」 香りがリマインド(思い出させること)となり、積読の山からあなたの本を一番に手に取らせる動機を作る。これこそが、香り印刷がもたらすアフターイベントの戦略的メリットです。

経年変化すらも「味」になる記憶の保存

同人誌は、数年、あるいは数十年経ってから読み返されることがあります。 プルーストのマイクロカプセル技術は、摩擦を加えることで香りが放出されるため、通常の香料に比べて極めて長持ちします。数年後に再びそのフライヤーを指でなぞったとき、当時と同じ香りが広がる。 それは読者にとって、作品の記憶だけでなく、当時の熱量や思い出までもが鮮明に蘇るタイムカプセルのような役割を果たすのです。

【戦略】作品ジャンル・キャラクター属性別:香りの選定ガイド

香り選びは、物語の「解釈」そのものです。プルーストで選べる香りをどう作品に落とし込むか、具体的なケーススタディを提案します。

 ファンタジー・歴史・シリアス系

  • 推奨の香り:ウッディ、ハーブ系
  • 解釈の例: 古い魔導書が並ぶ図書室、戦場に漂う乾いた風、あるいは寡黙な騎士が纏う沈着な空気。
  • 効果: 重厚感のある香りは、世界観の説得力を高めます。「軽い紙」という媒体に、物語としての「重み」を付与します。

 現代・日常・学園系

  • 推奨の香り:ソープ、紅茶、シトラス系
  • 解釈の例: 放課後の教室の爽やかさ、週末のティータイム、朝の洗いたてのシーツ。
  • 効果: 親しみやすく清潔感のある香りは、読者の日常の記憶と結びつきやすく、キャラクターを「実在するもの」としてより身近に感じさせます。

 恋愛・エモーショナル・官能系

  • 推奨の香り:ローズ、バニラ、キンモクセイ系
  • 解釈の例: 誰にも言えない恋の甘さと苦さ、秋の夕暮れの切なさ、あるいはキャラクターの色気。
  • 効果: 甘さや華やかさのある香りは、読者の心拍数を直接的に上げ、エモーショナルな読書体験を加速させます。

ミステリー・ホラー・SF系

  • 推奨の香り:ミント、レモン、あるいは無機質なイメージの香り
  • 解釈の例: 張り詰めた事件現場の空気、冷徹なアンドロイド、真実を知った瞬間の戦慄。
  • 効果: 鼻を抜けるような鋭い香りは、読者の集中力を高め、緊張感のあるストーリーテリングをサポートします。

【関連記事】同人グッズにはどんなものがある?香り付き製品と好相性のグッズも紹介

即売会における「マナー」と香り印刷の共存

同人イベントは密閉された空間であり、香りの扱いには慎重さが求められます。いわゆる「香害」を懸念して、導入を迷う方もいるでしょう。

しかし、プルーストの香り印刷が同人活動と相性が良い最大の理由は、その「制御性」にあります。

「擦るまで香らない」という奥ゆかしさ

一般的なアロマやスプレーとは異なり、香り印刷は「紙面を指でこする」ことで初めてマイクロカプセルが弾け、香りが漂う仕組みです。 つまり、

  • スペースで放置していても、周囲のサークルに迷惑をかけない。
  • 鞄や封筒の中に入れている間は、他の頒布物に香りが移りにくい。
  • 「香りを体験したい人」だけが、自分の意志で香りを楽しめる。

このマナーを守った設計こそが、同人誌即売会という共同体において、新しい表現を受け入れやすくする鍵となります。

「次」へ繋げるマーケティング導線――香りとデジタルの融合

フライヤーの役割は「知ってもらうこと」ですが、その先のゴールは「アクションを起こしてもらうこと(通販の利用、SNSのフォロー、次刊の予約)」です。

香りで高揚した瞬間を逃さないQRコード戦略

香りによって感情が揺さぶられ、作品への没入感が高まっている瞬間。その時、フライヤーに掲載されたQRコードが「次」への扉になります。 「香りで心を動かし、スマホで行動させる」 このアナログ(五感)からデジタル(行動)へのスムーズな導線設計は、情報過多な現代において最も成功率の高いマーケティング手法の一つです。

「あの香りのサークル」という唯一無二の認知

一度でも香り付きのフライヤーを手に取った読者は、次回のイベントでも無意識にあなたのスペースを探します。 「今回はどんな香りがするんだろう」 この期待感は、サークル自体のブランディングとなり、固定ファン(リピーター)を育成する強力な資産となります。

まとめ:フライヤーは「配るもの」から「体験させるもの」へ

同人活動とは、自身の内側にある「好き」を、物理的な形にして誰かに届ける行為です。 AIやデジタル技術が進化し、あらゆる視覚情報がデータ化されていく時代だからこそ、私たちは「紙」の温もりや「匂い」という、デジタルでは決して代替できない、不器用で愛おしいアナログの価値を再認識しています。

一枚のフライヤーに香りを添える。それは、単なる宣伝活動ではありません。 あなたの作品を愛してくれる読者に対して、「五感すべてを使って、この物語を体験してほしい」という、最高級のホスピタリティであり、表現者としての挑戦です。

視覚の競争から一歩抜け出し、嗅覚という「記憶への直通ルート」で、あなたの創作の熱量を読者の心に深く、長く刻んでみませんか。

香り印刷「プルースト」は、あなたの物語が、誰かの「一生忘れられない記憶」になるためのお手伝いをいたします。

この記事を企画・執筆した人
香りの印刷所プルースト編集部

この記事は、香りの印刷所プルーストを運営している久保井インキ株式会社のプルースト編集部が企画・執筆した記事です。
香りの印刷所プルーストでは、香りの印刷をテーマにお役立ち情報の発信をしています。

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