コラム
おしゃれなホテルのチラシの作り方は?デザインのコツや目を惹く工夫を解説

集客力を高めるための「ホテルのチラシ」の制作について、頭を悩ませている担当者様も多いのではないでしょうか。すでに競合他社も同様に知恵を絞り、さまざまな工夫を凝らして顧客にアピールしているのが現状です。
この激しい競争環境のなかで一歩抜きん出るためには、単に他社の事例を分析するだけでなく、「自社独自の工夫」を取り入れなくてはなりません。そこで今回は、ホテルのチラシの基本的な作り方からデザインのコツ、そして競合に負けないオリジナリティを生み出すための視点を解説します。
Index
おしゃれなホテルのチラシとは?
真におしゃれなチラシとは、競合他社がひしめく市場のなかで、顧客の注意を引きつけ、最終的に「選ばれる」力を持ったチラシのことです。ただ美しい写真やフォントを並べるだけでなく、ホテルのコンセプトやストーリーが直感的に伝わるような設計が求められます。
「おしゃれなチラシ」と聞くと、単に見た目が洗練されているだけでは不十分です。競合が容易に真似できない「自社だけの工夫」や「独自の世界観」を追求する独創性もなくてはなりません。
お客様が手に取った瞬間に、そのホテルで過ごす特別な時間を想像できるような「情緒的な価値」こそが、本当の意味での「おしゃれなチラシ」の条件です。
ホテルのチラシ作成で選ばれる5つの内容
ホテルのチラシ作成で選ばれるためにも、以下ではぜひ取り入れたい5つの内容を紹介します。
宿泊プランの提示
ホテルのチラシにおいてもっとも基本であり、かつ重要なのが宿泊プランの提示です。お客様は具体的な滞在イメージを求めており、どのような部屋で過ごし、どのような特典があるのかを知りたがっています。
そのため、プラン名と価格を載せるだけでなく、季節限定の特別プランやカップル向け、ファミリー向けといったターゲット別の提案を盛り込みます。実際に利用シーンを想像してもらって「行ってみたい」という意欲をかき立て、魅力によって予約へのハードルをぐっと下げるのがコツです。
レストラン・バーの紹介
宿泊だけでなく、食事を目当てにホテルを訪れるお客様もいるため、レストランやバーの情報も欠かせません。シェフが腕を振るう季節のコース料理や、バーテンダーによるオリジナルカクテルの写真で魅力をアピールします。
地元の食材を使用している点や、窓から見える絶景など、その場所でしか味わえない体験を言葉と写真で表現してください。ランチやディナーの利用促進は、宿泊以外でのホテルの収益源としても柱となります。
宴会・イベントの告知
ホテルでは、企業の忘年会や新年会、あるいは同窓会など、まとまった人数での利用を促す宴会やイベントの告知もチラシの役割です。主に、幹事様が安心して任せられるように、収容人数や会場の雰囲気、利用可能な設備などをわかりやすく記載します。
また、飲み放題プランや送迎バスの有無といった、幹事様が気にするポイントを先回りして掲載しておくと親切です。季節ごとのイベント情報をタイムリーに発信できれば、リピーターの獲得にもつながります。
館内サービスの案内
いわゆるホテルインフォメーションとして、館内で利用できるサービスを丁寧に案内するチラシも作れます。例えば、以下のような情報は、滞在の満足度を左右します。
- 疲れを癒すスパやエステ
- リラックスできる温泉や大浴場
- ビジネス利用に便利なラウンジ
また、Wi-Fi®(※)の環境やアメニティの充実度といった細かい情報も、現代の旅行者にとってはホテル選びの基準です。かゆい所に手が届くサービスの案内は、ホテルのホスピタリティを紙面で表現するのと同義だと考えてください。
※Wi-FiはWi-Fi Allianceの登録商標です。
キャンペーンのお知らせ
ホテルの期間限定の割引やブライダルフェアなど、今だけの特別なキャンペーン情報は、顧客の行動を促すフックとなります。「今予約しないと損をするかもしれない」と思わせるような、緊急性・限定性をアピールするのがポイントです。
特典の内容を具体的かつ魅力的に見せれば、普段は予約を迷っている層の背中を押せます。お得感のある情報は、チラシを手に取ってもらうための最初の一歩としても有効に機能します。
ホテルのチラシの作り方

ここからは、ホテルのチラシの作り方を紹介します。自らのリソースや、求める品質に応じてマッチする方法を選択してください。
テンプレートから自分で作る
最近では、デザイン初心者でも扱いやすい無料または安価なテンプレートが数多くインターネット上で見つかります。それぞれを活用できれば、ホテルのチラシであっても自分でデータを作成・印刷し、制作コストを抑えられます。
しかし、文字の配置や色使いなど、プロのような洗練された仕上がりにするには、ある程度のセンスと時間が必要です。コストを優先する場合や、社内にデザインを得意とするスタッフがいる場合には有効な手段です。
デザイン会社に外注する
ホテルのチラシのクオリティを最優先にするのであれば、プロのデザイン会社に依頼するのがもっとも確実な方法です。ホテルのブランドイメージを正しく理解し、それを魅力的なビジュアルとして表現してくれるため、仕上がりの満足度は高くなります。
また、印刷まで一括して請け負ってくれる会社が基本ですので、手間を削減できるというメリットもあります。一定の費用はかかるため、予算に余裕があり着実に集客につなげたい勝負チラシを作る際におすすめです。
フリーランサーと個別契約する
ホテルのチラシを個人のデザイナーやフリーランサーに依頼すれば、一般的にデザイン会社に依頼するよりも安価で済みやすく、柔軟な対応も期待できるのが特徴です。ポートフォリオを見て自らの好みに合ったデザイナーを指名できるため、イメージ通りのチラシを作りやすいです。
一方で、個人のスキルやスケジュールに依存するため、納期管理や品質の担保には発注側のディレクション能力も問われます。印刷は別途手配するのが一般的ですが、コストとクオリティのバランスを取りやすい方法といえます。
印刷会社に依頼する
印刷会社のなかには、ホテルのチラシのデザイン制作から印刷までをワンストップで引き受けてくれるところもあります。既存のテンプレートを活用して安く作るプランや、デザイナーがオリジナルのデザインを作成してくれるプランなど、選択肢も豊富です。
印刷のプロであるため、紙の質や特殊加工についての専門的なアドバイスをもらえるのも強みです。高品質なチラシを、手間をかけず着実かつ高品質に仕上げたい場合に選びたいパートナーといえます。
【関連記事】おすすめのチラシ印刷会社5選|選び方から失敗を避けるためのポイントまで解説
おしゃれなホテルのチラシをデザインするコツ

おしゃれなホテルのチラシをデザインするのは、一筋縄ではいきません。少しでも競合他社に負けないためにも、以下で紹介するコツをぜひ参考にしてください。
顧客に必要な「情報」をそろえる
ホテルのチラシ作りにおいてもっとも大切なのは、情報を詰め込むのではなく、情報を「削る勇気」を持つことです。「必要な情報」とは、以下のお客様がそのチラシを見て「予約するために最低限必要な情報」を指します。
- プラン名
- 金額
- 期間
- 電話番号(または予約用QRコード)
- 地図
長すぎる挨拶文や、お客様のメリットに直結しない内輪の話などは思い切ってカットしても構いません。結局何が言いたいのかが伝わらなくなってしまうため、シンプルさを心がけてください。
写真で「シズル感」を出す
ホテルの魅力をチラシで伝えるうえで、写真のクオリティは妥協してはなりません。プロのカメラマンに依頼するのがベストですが、もし自前で撮影する場合でも、最低限「明るさ」の調整はしておくのが無難です。
スマホの編集機能を使って、写真の「明るさ」を少し上げ、「暖かさ(色温度)」を少し足すだけでも、印象は変わります。料理の湯気やふかふかのベッドなど、五感に訴えかけるような「シズル感」のある写真を目指してください。
ホテルの「ウリ」を決める
あれもこれもと欲張ってアピールしようとすると、結局どこのホテルにもあるような平凡なチラシになってしまいます。「温泉・料理・部屋・景色、すべて最高です」というのではなく、「一番はこれ!」と1つに絞り込む勇気を持ってください。
例えば、「朝採れ野菜の朝食が自慢の宿です」といい切ったほうが、特定のニーズを持つお客様には深く刺さります。一点突破で強烈な印象を残し、そこから興味を惹きつけてほかの魅力も知ってもらうという流れが理想的です。
ブランドの「香り」をつける
ホテルのチラシは、見た目のインパクトだけではなく、嗅覚に訴えかける演出を取り入れてほかとは一線を画すデザインを作れます。ホテルのロビーで漂っているような心地よい香りや、高級感のある香りをチラシにまとわせて世界観を演出するのです。
香りは記憶と密接に結びついているため、チラシを手にした瞬間にホテルの雰囲気を疑似体験してもらえます。ほかの施設ではなかなか行っていませんし、紙面からふわりと香る演出は、お客様に驚きと感動を与え、記憶に残る特別な1枚となります。
ホテルのチラシは費用をかけても差別化が必須

数あるホテルが似たような構成や写真でチラシを作成しているなかで、埋もれないためには「あえてコストをかける」部分を作るのも戦略として有効です。
その1つの答えが、先ほども触れた「香り印刷」のような特殊加工技術です。チラシの表面を指でこすると香りが広がるような加工を施せば、1つの「体験」をお客様に届けられるためです。
コストはかかりますが、その分「捨てられないチラシ」となり、話題性やブランドイメージの向上に貢献します。競争が激しいからこそ、他社が躊躇するようなプラスアルファの工夫に投資する価値は大いにあります。
【関連記事】チラシに香りをつけて印象アップ-マーケティングに活用できる香り印刷の魅力
成功事例から学ぶ!ホテルのチラシのアイデア
他社のホテルではどのようなチラシを作成しているのでしょうか。成功事例をいくつか紹介します。
宴会チラシの例
熊本県の植木温泉「旅館 鷹の家」では、じゃらんnetのブログで宴会プランのチラシを紹介しています。以下のような幹事が知りたい情報を1枚のチラシでまとめていました。
- 会席料理の内容
- 料金
- 利用時間
- 送迎バスの有無 など
こうした情報を一目で理解できれば、予約までのハードルを下げられます。また、紙チラシをWebで再利用し、“制作コストゼロ”で情報を発信する手法も学びになります。
館内サービスの例
ホテルニューオータニでは、「デジタルパンフレット」という形で、部門ごとにデザインされた表紙が並ぶ「本棚」のような見せ方になっています。チラシやパンフレットをデータ化してWebサイトに格納する際も、見せ方を工夫するだけでホテルの格調高さを維持できるという好例です。
印刷物のデザインクオリティを高めて、“世界観の維持”を優先しつつブランド価値を高めるのもまた差別化となります。
キャンペーンの例
グーネットが実施した「マイカーで行く 星野リゾートの旅」キャンペーンは、異業種コラボレーションによるインパクトが光る事例です。オンラインでの自動車商談を利用したユーザーに宿泊ギフト券が当たるという企画で、「車」と「旅」という親和性の高いテーマを掛け合わせています。
自社単独での発信にとどまらず、他社とのタッグで新たな顧客層にリーチし、話題性を高める手法はホテルの認知拡大においても有効です。キャンペーンを企画する際は、こうした「意外性のある組み合わせ」や「時流を捉えたテーマ」も検討してみてはいかがでしょうか。
ホテルのチラシの設置場所はどこがいい?

ホテル側がどれだけ素晴らしいチラシを作っても、ターゲットとなるお客様の目に触れなければ意味がありません。設置場所としておすすめなのは、以下の旅行者が必ず立ち寄る交通の要所です。
- 近隣の観光案内所・駅
- 道の駅
- 近隣の飲食店・カフェ
- 提携しているショップ など
ビジネス客を狙うなら、企業のオフィスやコワーキングスペース、タクシーの中なども有力な候補になります。
既存顧客へのダイレクトメールに同封したり、地域の回覧板やポスティングを利用したりと、能動的に届ける工夫も必要です。「待つ」だけでなく、お客様の動線を想像して、最適な場所に「攻め」の姿勢での設置を考えてください。
まとめ
ホテルのチラシ作りは、ホテルの魅力や世界観をお客様に届けるためのプレゼンです。おしゃれで目を惹くチラシを作るためには、写真を厳選し、情報を絞り込み、そして何よりも「自社だけのウリ」を明確にしてください。
香り印刷のような五感に訴える工夫や、ターゲットに合わせた設置場所の選定など、細部にまでこだわるのもポイントです。競合他社との違いを恐れず、貴社のホテルにしかない強みを自信を持って表現してください。
費用をかけてでもチラシから客室案内、DMにしおり型の香り印刷を導入し、お客様に「あのホテルで休みたい」と思ってもらいませんか?香り印刷にご興味があれば、ぜひプルーストもご覧ください。
香りの印刷所プルースト編集部
この記事は、香りの印刷所プルーストを運営している久保井インキ株式会社のプルースト編集部が企画・執筆した記事です。
香りの印刷所プルーストでは、香りの印刷をテーマにお役立ち情報の発信をしています。