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香り名刺とは?作り方からメリット・デメリットまで解説

従来の名刺は視覚的な情報だけでしたが、香り名刺は嗅覚にも訴えかけることで、より深い印象を相手に残せる手法です。「名刺を渡しても、すぐに忘れられてしまう」「商談の場で印象に残るアプローチができない」「他社との差別化を図りたい」などの課題を解決できます。
本記事では、香り名刺の基礎知識から活用方法、選び方のポイントまで詳しく解説します。「他社との差別化を図りたい」「商談や名刺交換の場面で、より強く印象に残りたい」という方は、ぜひ最後までご一読ください。
目次
香り名刺とは
香り名刺とは、通常の名刺に特殊なインキで印刷したり、染み込ませたりするなどで香りを添えた名刺のことです。
人間の記憶は五感と密接に結びついており、特に嗅覚は他の感覚と比べて記憶に残りやすいことが知られています。そのため、香り名刺は単なる連絡先の交換ツールを超えて、ブランディングや営業活動における差別化となります。
近年では、デジタル化が進む中でも、実際に手に取って香りを感じられる香り名刺は、オフラインならではの特別な体験を届けられるツールとして注目を集めています。
香りが数年続く印刷タイプの場合、初対面の商談や展示会など、強い印象を残したい場面で活用できるでしょう。
【関連記事】:香り印刷とは?こすると匂いがする仕組みから製品例まで完全解説
香り名刺の種類
香り名刺には、大きくわけて名刺に香りを染み込ませるタイプと、香りインキで印刷するタイプの2種類があります。
名刺に香りを染み込ませたタイプ
名刺にあとから香りを染み込ませる方法は、もっとも手軽に取り入れられる香り名刺の作り方です。
既存の名刺と香水やアロマオイルを一緒に保管し、自然に香りを移してすぐに利用できます。ただ香りを染み込ませるだけであることから、手持ちの名刺をそのまま活用できてコストを抑えられるのが特徴です。
ただし、香りの持続性は数か月程度と、印刷タイプの数年間(※)より大幅に低く、保管方法や時間によって香りの強さもばらつきやすいというデメリットがあります。それでも、香り名刺をすぐに試してみたい方や、少量からはじめたい方にとっては選択肢となります。
※当社の香りインキの場合
香りインキで印刷したタイプ
印刷の段階で香り成分を含んだインクを使用する方法は、もっとも本格的な香り名刺の作り方です。
専用の香りインキを使用して印刷し、均一で安定した香りを実現できます。染み込ませるタイプと比べて香りの持続性が数年間と圧倒的に高く、品質も一定していることからビジネスにも取り入れやすくなっています。
ただし、既存の名刺で取り入れる際にはシールを貼り付けるか、デザインを作って印刷所に新規で依頼する必要があります。品質や効果を重視する方や、長期的な活用を考えている方には、最適な選択肢です。
香り付き名刺の作り方

香り名刺を作るには、大きくわけて4つの方法があります。ビジネスでの利用を考えてプロの仕上がりを求める場合は、印刷所に依頼する方法がおすすめです。
一方で、自分らしさを演出したい場合は、精油や香水を使った手作り方法も魅力的な選択肢となります。以下では、それぞれの方法について詳しく解説します。
香りインキで印刷する
香りインキによる印刷は、ビジネスでも利用できる高品質な香り名刺を作成できる方法です。一般的に、印刷所へ依頼して作ることになり、特殊な香料を含んだインキを使用して印刷し、こすると香りが広がる仕組みを用いています。
香りインキを使うことで数年間持続する均一な香りを実現でき、香りの種類やデザインなどを相談しながら、理想的な仕上がりを実現できます。大量生産にも対応できるため、営業職など名刺の使用頻度が高い方に特におすすめです。
香りをつけた薄紙を間に入れる
香り付き薄紙を使用する方法は、名刺自体を傷めることなく香りを付けられる安全な手法です。こちらも印刷所が行っているサービスの1つで、専用の香り付き薄紙を名刺の間に挟み込むことで徐々に香りが移っていく仕組みです。
特徴は、名刺本体を加工する必要がないため、高級な用紙や特殊な印刷を施した名刺にも対応できることです。また、香りの強さを調整しやすく、薄紙を交換するだけでさまざまな香りの中から好みのものを選択可能です。
ただし、香りの持続期間は、おおよそ3〜6か月と香りインキよりも短めとなります。
名刺に精油・香水をつける
精油や香水を直接使用する方法は、手軽にはじめられる香り名刺の作り方です。好みの香りを使って作れるため、強さやイメージを自分でカスタマイズできる点が特徴です。
- 精油を1〜3滴程度、コットンやティッシュに垂らす
- そのコットンと名刺を密閉容器やジップ付き袋に入れる
- 2〜3日ほど置いておく
作る際には、シミや変色の原因となることから精油が名刺に直接触れないよう注意が必要です。香りが強くなりすぎないよう、精油の量は調節して覚えましょう。
なお、香りの持続期間は付け方に影響を受けるほか、通常の用途では1日から数日程度の持続時間です。長くても数日程度が持続時間の目安だと考えましょう。
匂袋・お香・カードフレグランスを使う
伝統的な香りの付け方として、匂袋やお香、カードフレグランスを活用する方法もあります。名刺と香り製品を一緒に保管するだけで、自然に香りが移っていく仕組みとなっており、精油や香水よりも手軽です。
匂袋やお香を使用したものもあり、上品で落ち着いた香りのバリエーションが多く見られます。また、カードフレグランスを使用する場合は、より現代的な香りのバリエーションから選択可能です。
精油や香水をつける方法と同様に、一般的に2〜3か月程度が香りの持続時間の目安です。
香り名刺を使うと得られる効果・メリット

香り名刺は、ビジネスシーンにおいてさまざまなメリットを得ることができます。以下では、なかでも代表的なメリットとして挙げられる5つの効果を解説します。
手軽に取り入れられる個性になる
香り名刺は、既存の名刺に香りを付けるだけ、もしくは香り付きで印刷するだけで実現できる、手軽な差別化ツールです。特別なスキルや、大がかりな準備は必要ありません。
香りという要素を加えることで、個性として自然に受け止められやすく、ビジネスパーソンとしての印象を演出できます。名刺交換の際に相手の記憶に残りやすく、ビジネスチャンスの創出にもつながります。
【関連記事】:香りビジネスとは?企業にも取り入れられる匂いの未来と市場規模
差別化の要素となる
香り名刺を使用することで、通常の名刺を使って活動している競合他社や同業者との明確な差別化が可能です。視覚だけでなく嗅覚にも訴えかけることができ、プルースト効果によって渡したときの印象は香りと共に強く残ります。
特に、香り付き名刺を使用している企業や担当者がまだ少ない現状では、独自性の高いアプローチとして注目を集めやすいです。また、少ロットに対応した印刷会社に依頼した場合、まずはテスト採用からスタートするといったことも可能です。
会話のきっかけになる
香り名刺は、名刺交換の際に気づいてもらいやすく、自然な会話のきっかけを生み出します。「この香りは何ですか?」といった声から雑談に入り、緊張感をほぐしてから商談や情報交換に発展できます。
ただ営業だけに限らず、クリエイティブな職種では個性的な香りで自分の感性をアピールして会話につなげることも可能です。また、インターンシップ等を受けている学生であれば、堅苦しい名刺交換が苦手でも会話しやすくなることから使いやすいでしょう。
香りで強く印象を残せる
香りには記憶と結びつきやすい特性、「プルースト効果」を活用できるのも利点です。プルースト効果とは、「匂いや味覚が過去の記憶を鮮明に呼び起こす現象」を指します。
マルセル・プルーストの小説『失われた時を求めて』で、主人公が紅茶に浸したマドレーヌを食べた際に幼少期の記憶が蘇る場面に由来します。視覚情報だけの通常の名刺と比べて、香りという感覚的な要素が加わることで、より深く相手の記憶に刻まれやすくなるのです。
【関連記事】:印象的な名刺を作るためのポイント5選!最高の名刺でしっかりアプローチしよう
リピーターを増やせる
香り名刺によって強く印象に残ることで、リピーターの獲得にも効果的です。先に触れたプルースト効果により記憶に残りやすい香りは、あなたや商品・サービスを思い出すきっかけとなり、再度の取引や問い合わせにつながりやすくなるためです。
「この香りはあのときの彼・彼女だ」「この香りならあの企業が思い当たる」など、あなたも一度は経験したことがあるでしょう。たとえ名刺だけであっても、長期的な取引関係構築を目指す場合、数年間持続する香りであれば印象づけに効果的な戦略となります。
香り名刺を選ぶ3つのデメリット
香り名刺には、ビジネスでの手軽な差別化という大きなメリットがある一方で、デメリットも存在します。以下では代表的なものを取り上げるため、導入を検討する際には十分に検討し、対策を講じる参考にしてください。
香りの好みに個人差がある
香り名刺デメリットは、受け取り手によって香りの好みがわかれることで、場合によっては関係性に悪影響を与えてしまいかねない点です。あなたが心地よいと感じる柑橘系の香りでも、相手にとっては嫌な香りがする名刺を持っている人という印象を残してしまいかねません。
また、アレルギーや香りに敏感な方への配慮も必要です。個人差によるリスクを最小限に抑えるためには、バニラやラベンダーなど、比較的万人受けする香りを選ぶことをおすすめします。
持続力に限界がある
香り名刺の効果を最大限に活かすには、香りの持続力という課題にも向き合う必要があります。特に香水やエッセンシャルオイルを後付けした場合、気づかないうちに香りがしなくなりやすいです。
付け方 | 持続期間 |
香りインキ印刷 | 数年間 |
香り付き薄紙 | 3〜6か月 |
匂袋・お香・カードフレグランス | 2〜3か月 |
精油・香水 | 1日〜数日 |
必要に応じて香りが数年続く印刷を小ロットで行うか、後付けの場合は定期的に香りをチェックして補充しましょう。
作成に費用がかかる
通常の名刺と比較すると、香り名刺の作成には印刷所への依頼費、または匂袋やカードフレグランスの購入資金などの追加コストが発生します。香水やエッセンシャルオイルを使用する場合、品質の良い製品は決して安価ではありません。
コストを抑えるためには、小ロット対応の印刷所を選び、必要な分だけを発注するといった対応をおすすめします。印刷所に依頼したり、カードフレグランスを使ったりする場合は、まとめ買いすると安くなることもあります。
香り名刺に付けられる匂いの例
香り名刺に使用できる香りは、業界や取引先の特性、自社のブランドイメージに合わせて慎重に検討しましょう。以下は、一般的に好まれる香りの例です。
香りの例 | 特徴 |
ラベンダー | リラックス効果があり、穏やかな印象を与える |
シトラス系 | 爽やかで清潔感のある印象を演出する |
ローズ | 高級感があり、女性向けビジネスに使いやすい |
ヒノキ | 和の趣があり、伝統的なビジネスシーンに調和しやすい |
バニラ | 親しみやすく、温かみのある雰囲気を醸し出す |
香りの持続期間は、染み込ませタイプの場合2〜3か月程度ですが、当社の香りインキ印刷の場合は数年間と圧倒的に長く、保管方法や環境による変化も少なくなっています。定期的な入れ替えを考慮に入れた運用計画を立てることが大切です。
小ロットから依頼可能!香り名刺の印刷はプルーストへ

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100部からの依頼が可能で、ビジネスシーンで差をつける香り名刺を手軽に取り入れられます。プルーストでは、14種類の厳選された香りをご用意しており、持続時間も数年香りが持続します。
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【関連記事】:香り印刷は小ロットから対応可能?メリット・デメリットを解説
まとめ
香り名刺は、視覚と嗅覚の両方に訴えかけることで、従来の名刺では実現できなかった強い印象付けが可能となります。作成方法は、2〜3ヶ月程度持続する精油の活用から、数年間持続する本格的な香りインキ印刷まで、予算と目的に応じて選択できます。
なかでも、印刷所で作られる香りインキによる名刺は、数年間香りが持続する高品質な仕上がりで、ビジネスシーンでの長期的な活用に最適です。
単なる名刺交換から、長期間持続する香りで差別化を図りませんか?
当社の香りインキ印刷なら、数年間香りが持続する高品質な名刺を小ロットから作成できます。ぜひお問い合わせください。
香りの印刷所プルースト編集部
この記事は、香りの印刷所プルーストを運営している久保井インキ株式会社のプルースト編集部が企画・執筆した記事です。
香りの印刷所プルーストでは、香りの印刷をテーマにお役立ち情報の発信をしています。