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マーケティングの手法は何がある?決め方と新たなトレンドの「香り」を解説

コラム 2024.11.13

「効果的なマーケティング手法が分からない」「せっかく施策を実施しても成果が出ない」「時代に合ったマーケティングができているか不安」などは、マーケの領域でよく直面する課題です。

日々新しい手法が生まれており、従来の手法も進化を続けているため、自社に最適な手法を見極めなければ期待した効果を得られません。むしろ、貴重な経営資源を無駄にしてしまうリスクがあります。

そこで本記事では、マーケティングの基本から最新トレンドまで、体系的に理解できる情報を紹介します。「自社に合ったマーケティング手法を見つけたい」「効果的なマーケティング戦略を立てたい」という方は、ぜひ最後までご一読ください。

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そもそもマーケティングとは?

マーケティングとは、企業と社会の持続的な発展を実現するための包括的な活動のことです。日本マーケティング協会では、以下のように定義されています。

「顧客や社会と共に価値を創造し、その価値を広く浸透させることによって、ステークホルダーとの関係性を醸成し、より豊かで持続可能な社会を実現するための構想でありプロセスである。」

参照:公益社団法人日本マーケティング協会(<https://www.jma-jp.org/jma/aboutjma/jmaorganization>)

つまり、マーケティングは単なる「商品やサービスを売るための活動」ではありません。以下の3つの重要な要素を含んでいます。

  1. 顧客や社会のニーズを深く理解し、それに応える価値を共に作り出すこと
  2. 創造した価値を、適切な方法で市場に広め、認知・理解してもらうこと
  3. 顧客だけでなく、従業員、取引先、地域社会など、すべての関係者との良好な関係を築くこと

特に現代では、デジタル技術の発展やSDGsへの関心の高まりにより、マーケティングの役割はますます重要になっています。企業の社会的責任(CSR)や持続可能性を考慮しながら、顧客満足度を高める取り組みが求められているのです。

マーケティングは4種類に大別できる

マーケティング手法は、アプローチの方法や特徴によって大きく4つのカテゴリーに分類できます。それぞれの手法には独自の特徴があり、企業の規模や目的、予算に応じて使いわけることが重要です。以下で、それぞれの特徴と活用方法について詳しく解説します。

マスマーケティング

マスマーケティングは、不特定多数の一般大衆を対象とした従来型の大規模なマーケティング手法です。テレビCM、ラジオ、新聞広告、雑誌など、伝統的なメディアを活用して広く情報を発信します。

この手法の特徴は、企業側から消費者に向けて一方的に情報を発信する「プッシュ型」のアプローチです。大量生産・大量消費を前提としており、広範囲に製品やサービスの認知度を高めることができます。効果測定が難しい面もありますが、ブランド認知度の向上には効果的です。

ダイレクトマーケティング

ダイレクトマーケティングは、明確なターゲット顧客に対して直接的なアプローチを行う手法です。電話、メール、通信販売、ECサイト、SNSなどを活用して、顧客と双方向のコミュニケーションを図ります。

大きな特徴は、比較的少ない予算で開始できることと、効果測定が容易な点です。プッシュ型マーケティングの一種ですが、顧客との関係性を重視したアプローチが可能で、顧客のニーズに合わせて細やかに対応ができます。

インバウンドマーケティング

インバウンドマーケティングは、Webサイト、ブログ、YouTube、各種SNSなどを活用して、価値ある情報を継続的に発信していく手法です。顧客の自発的な興味を促し、企業への接触を待つ「プル型」のマーケティングです。

消費者が自身の判断で情報に接触するため、高い効果が期待でき、継続的な情報提供が可能となることで長期的な関係構築にも適しています。

ゲリラマーケティング

ゲリラマーケティングは、突発的かつ型破りなアプローチで注目を集める手法です。サプライズ要素を効果的に活用することから、SNSでのバズマーケティングなども含まれます。

比較的低コストで高い認知度を獲得できる可能性がある一方で、炎上リスクなども考える必要があります。実施の際は、企業イメージへの影響を慎重に検討することが重要です。

マーケティングの手法は2つに大別できる

マーケティング手法は、大きく「デジタルマーケティング」と「リアルマーケティング」の2つに分類できます。

デジタルマーケティングの一覧

デジタルマーケティングは、インターネットを介して行うマーケティング活動全般を指し、SNSやWebサイト、コンテンツマーケティングなどが含まれます。

手法 概要
リスティング広告 検索キーワードに連動して表示される広告、即効性が高い
リターゲティング広告 サイト訪問者に対して表示される広告、CVしやすい
Web広告一般 リスティング・リターゲティング以外のインターネット広告全般
Webサイト運用 コーポレートサイト、サービスサイト、ECサイト等の運営・管理
コンテンツマーケティング 顧客が求める情報を定期的に発信し、ファン化を図る
SEO対策 検索エンジンで上位表示されるよう、サイトを最適化
メールマーケティング メールを活用した見込み客の育成や販促活動
セミナー オンライン・オフラインでのセミナー開催によるリード獲得
ホワイトペーパー 専門的な情報を資料化し、リード獲得に活用
動画マーケティング YouTube等での動画配信による商品・サービスの訴求
SNSマーケティング SNSを活用した認知拡大や顧客とのコミュニケーション
MA(マーケティングオートメーション) マーケティング活動の自動化による効率的な顧客育成

リアルマーケティングの一覧

一方、リアルマーケティングは、物理的・直接的に消費者とコンタクトを取り、商品やサービスの認知・理解を促進する手法です。

手法 概要
街頭サンプリング 試供品配布や実演販売で商品を直接体験してもらう
街頭アンケート 現場で直接顧客の声を集め、定量・定性データを収集
イベント/展示会 商品・サービスの展示や体験会を通じた直接的な販促
セミナー/説明会 リアルな場での商品説明や情報提供による顧客育成
モニタリング 謝礼を伴う商品モニターによる詳細なフィードバック獲得
店頭プロモーション 小売店での試食・デモンストレーション等の販促活動
交通広告 電車・バス・タクシーなどの交通機関を使った広告展開
屋外広告 看板やデジタルサイネージによる地域特化型の広告
マスメディア広告 TV・新聞・雑誌・ラジオ等での広告露出
ダイレクトメール 紙媒体での直接的な情報提供やプロモーション
チラシ配布 地域を限定した紙媒体での情報提供活動
ポスティング 個別訪問による配布で確実にターゲットへ情報を届ける

【関連記事】記憶に残る広告を作る7つの宣伝ポイント|新たな香りという選択肢とは

マーケティングの手法を選ぶには戦略を立てること

マーケティング手法の選択で陥りがちな失敗は、「話題の手法だから」「競合他社が実施しているから」という理由で、特定の手法を選んでしまうことです。

例えば、ターゲット層がシニア世代なのにTikTokでの情報発信を始めたり、商品の認知度向上が課題なのにリピーター向けのLINE配信を始めたりするようなケースです。

戦略なき手法の選択とならないように、基本としたいのが以下のマーケティング手法を選ぶ流れです。

  1. 戦略立案
  2. 手法の選択
  3. 実行とPDCA

あくまで、マーケティング手法は「目的を達成するための手段」であり、戦略に基づいて選択されるべきものです。まずは自社の課題や目標を明確にし、達成するために最適な手法を選ぶというアプローチを心がけましょう。

マーケティング手法を選ぶための戦略立案の流れ

効果的なマーケティング手法を選ぶためには、まず戦略を立案する必要があります。戦略立案は「環境分析」「ターゲット特定」「価値決定」「提供方法決定」の4つのステップで進めていきます。

環境を分析する

環境分析では、内部(自社)と外部(市場、顧客、競合他社など)の両面から、以下のような点を明確にしながら現状を把握します。

  • 現在の顧客層とボリューム
  • 市場における需要の動向
  • 自社サービスの市場でのポジション
  • 顧客からの印象や評価

代表的な分析手法としてPEST分析や3C分析があります。PEST分析は、政治(Political)、経済(Economic)、社会(Social)、技術(Technical)の観点から、ビジネスを取り巻く外部環境を分析する手法です。

一方、3C分析では自社(Company)、顧客(Customer)、競合(Competitor)の3つの視点で市場環境を分析します。分析手法の一覧は、後述します。

ターゲットを特定する

環境分析で得られた情報をベースに、具体的なターゲット顧客を特定します。セグメンテーションの基準として、以下のような例があります。

  • デモグラフィック(年齢、性別、収入など)
  • サイコグラフィック(価値観、ライフスタイルなど)
  • 行動特性(購買パターン、利用頻度など)
  • 地理的要因(居住地域、気候など)

主要な市場セグメンテーション(市場細分化)を行い、もっとも自社の商品やサービスが受け入れられやすい顧客層を見極めることが大切です。

商品・サービスの価値を決定する

ターゲット顧客に対して、どのような価値を提供できるかを明確にします。以下の点に注目して価値を設定しましょう。

  • 顧客が得られるメリットや満足感
  • 解決できる具体的な課題や問題点
  • 競合他社との差別化ポイント
  • 市場でのポジショニング

特に競合他社のリサーチは重要で、自社の独自性を明確にすることで、より価値提案が可能になります。被らない領域かつ、強みを前面に押し出せることがポイントです。

提供方法を決定する

最後に、決定した価値をどのように顧客に届けるかを具体化します。一般的にはマーケティングミックス(4P)の考え方を用います。

  • Product(製品):商品やサービスの具体的な内容
  • Price(価格):価格設定と価格戦略
  • Place(流通):販売チャネルや流通経路
  • Promotion(プロモーション):広告宣伝方法

また、4C分析(Customer Value、Cost、Convenience、Communication)を行うことで、より顧客視点に立った提供方法も検討できます。ここまでお伝えした各種分析を通じて、マーケティング戦略を立ててみてください。

マーケティング戦略を立てる分析手法の一覧

効果的なマーケティング戦略を立てるためには、適切な分析手法を用いる必要があります。そのため、マーケティングでよく使われる代表的な分析手法を以下にまとめました。

分析手法 カテゴリー 概要
3C分析 現状分析 Customer(顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)の3要素で分析
PEST分析 現状分析 Politics(政治)、Economy(経済)、Society(社会)、Technology(技術)の外部環境分析
SWOT分析 現状分析 Strength(強み)、Weakness(弱み)、Opportunity(機会)、Threat(脅威)で内外環境を分析
RFM分析 顧客分析 Recency(最新購買日)、Frequency(購買頻度)、Monetary(購買金額)で顧客を分類
CTB分析 顧客分析 Category(カテゴリー)、Taste(テイスト)、Brand(ブランド)で顧客の嗜好を分析
STP分析 戦略策定 Segmentation(細分化)、Targeting(標的市場)、Positioning(位置づけ)でターゲットを設定
ファネル分析 戦略策定 認知から購買までの顧客行動を段階的に分析
4P分析 戦略策定 Product(製品)、Price(価格)、Place(流通)、Promotion(販売促進)を売り手視点で分析
4C分析 戦略策定 Customer Value(価値)、Cost(コスト)、Convenience(利便性)、Communication(対話)を買い手視点で分析
5フォース分析 戦略策定 業界の競争状況を5つの要因(競争、新規参入、代替品、買い手・売り手の力)で分析

いずれの分析手法も単独で使うだけでなく、複数を組み合わせることで、より精度の高い戦略立案が可能になります。自社の状況や目的に応じて、段階に応じて使い分けましょう。

決定したマーケティング手法を成功させるポイント

マーケティング手法を選択した後、実際に成功へと導くためのポイントで特に重要なのが、顧客を中心に考えた施策の実施、データの有効活用、そして運営基盤の整備です。以下で詳しく解説します。

顧客ベースで施策を行う

マーケティングの成功には、顧客を中心に据えた施策の実施が不可欠です。特にWebマーケティングの分野では、個々の顧客に合わせてパーソナライズされたアプローチを行う手法、One to Oneマーケティングが重要な手法として注目されています。

また、BtoB市場においては、特定の企業をターゲットとして、その企業に特化したマーケティング活動を展開するABM(アカウントベースドマーケティング)という手法も効果的です。

累積データは分析して活用する

マーケティング活動を通じて得られるデータは、単に収集するだけでは価値を生み出せません。データを効果的に活用するために、適切な分析と活用を計画的かつ定期的に実行します。

例えば、顧客の属性データを用いてセグメント分析を行い、各特徴や傾向を把握することで、より的確なマーケティング施策を立案できます。分析に基づいて仮説・検証していくことで、本当の意味で効果があるのか、ないのかを明確に判断できるのです。

運営基盤を整えておく

マーケティング手法を理解し、実施できる体制が整っていても、支える運営基盤がなければ成功は難しいです。特に大切なのは、顧客へのフォロー体制の整備です。

顧客からの問い合わせや要望に適切に対応できる体制を整えることで、顧客満足度を高めることができます。また、リソースに限りがある場合は、業務の自動化や効率化を図るツールの導入も有効な選択肢となります。

限られたリソースを最大限に活用しながら、効果的なマーケティング活動を展開できる運営基盤を整えてください。

マーケティング手法は『香り』もトレンドになる見込み

マーケティングの新たなトレンドとして、「香り」を活用したアプローチが注目を集めています。東京工業大学が開発した画期的な「嗅覚ディスプレイ」技術により、20種類の基本となる香り要素から、さまざまな香りを正確に再現することが可能になりました。

コンピューター制御で即時に香りを提示できるようになり、実用的な導入のハードルが大きく下がったのです。この嗅覚ディスプレイは、小売店、コーヒーショップ、レストラン、バーなど、さまざまな業態での活用が期待されています。

また、香りマーケティングの効果は既に実証されており、以下のような具体的なメリットがあります。

  • 消費者の感情に直接的な影響を与える
  • 購買意欲の向上
  • 店舗での滞在時間の延長
  • ブランドイメージの向上
  • 顧客満足度の向上

市場規模を見ても、2023年の33.8億ドルから2032年には60億ドルまで成長する見込みで、年率6.6%という力強い成長が予測されています。特に、天然素材を活用した香りや、業態に合わせてカスタマイズされた香りの需要が高まっており、さらなる用途拡大も期待できるでしょう。

素早く導入するなら香り印刷がおすすめ

香りマーケティングを手軽に始めるなら、香り印刷の活用がおすすめです。従来の香り発生装置の導入に比べ、以下のようなメリットがあります。

  • 初期投資が抑えられる
  • 設備導入は不要
  • 既存の販促物に香りを付加できる
  • 季節や商品に合わせて柔軟に変更可能
  • メンテナンスの手間がかからない

特に販促物やDMなどで活用することで、消費者の記憶に残りやすく、ブランドの差別化にも効果的です。香り印刷は、香りマーケティングを始める際のハードルが低いのもポイントです。ぜひ弊社の商品ページから、実際に使える製品がないかチェックしてみてください。

【関連記事】手紙やDMの開封率を向上する方法|香り印刷の新たなアプローチ

まとめ

マーケティングは、単なる販売促進活動ではなく、顧客や社会との価値共創を通じて持続可能な関係性を構築するものです。手法は、マスマーケティング、ダイレクトマーケティング、インバウンドマーケティング、ゲリラマーケティングの4つに大別され、さらにデジタルとリアルの2つの領域で展開されます。

この手法は、それぞれに特徴や強みがあり、自社の目的や状況に応じて最適な組み合わせを選ぶことが重要です。こうしたマーケティングの成功には、正しい戦略と実行力、継続的な改善が欠かせません。ぜひこの記事を参考に、自社の状況に合わせた効果的なマーケティング活動を展開してください。

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この記事を企画・執筆した人
香りの印刷所プルースト編集部

この記事は、香りの印刷所プルーストを運営している久保井インキ株式会社のプルースト編集部が企画・執筆した記事です。
香りの印刷所プルーストでは、香りの印刷をテーマにお役立ち情報の発信をしています。

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