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香りの市場規模は?業界別の市場とビジネスへの必要性も紹介
「日常生活で香りを意識することが増えてきた」と感じることはないでしょうか。最近では、一つの商品でもたくさんの種類から香りが選べたり、ビジネスやマーケティングに活用したりするケースをよく見かけます。
これは、香りの市場規模が年々拡大しているためです。今回は、香りの市場規模や、業界別の市場やビジネスへの必要性について紹介します。
業界の動向を知って、香りをビジネスに取り入れる参考にしてください。
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目次
香りビジネスの市場規模は拡大中
香りビジネスの市場規模は拡大中ですが、実際にどれくらいの市場規模なのか、世界の香り市場の推移を、業界、年度別に以下の表にまとめました。
業界名 | 2020年 | 2021年 |
香料 | 300億ドル | 375億ドル |
フレグランス | 381億ドル | 403億ドル |
ホームフレグランス | 73.2億ドル | 68.6億ドル |
ルームフレグランス | 381億ドル | 403億ドル |
アロマ | 15.9億ドル | 16.3億ドル |
エッセンシャルオイル | 186億ドル | 不明 |
ほとんどの業界で市場規模の拡大がみられます。また、前年比よりも少ないホームフレグランス市場も、市場予測では今後成長するとされているため、長期で見ると市場の拡大が予測されます。
実際の数値からも、今後の予測からもわかるように、香り市場はさらに規模の拡大が見込まれる成長途中の市場です。
ビジネスに香りを取り入れる必要性
ビジネスに香りを取り入れる必要性が高まっているのには、拡大する市場規模に加えて、より多くの情報で競合他社と差別化し、顧客へアプローチする必要があるためです。
ビジネスに香りを取り入れる方法は、嗅覚から得た情報は記憶や感情に直結する原理によって、新たなマーケティング手法として活用できます。
例えば、好きな柔軟剤・花などの香りで嗅覚が刺激されると、購入した店舗や花がある場所などの関連する記憶を呼び起こすことがあります。これをブランディングやマーケティングで取り入れられると、イメージの定着をサポートできるといった形です。
世界の香りの市場規模
世界においても、香りの市場規模は拡大傾向です。そもそも、香りは、フレーバーとフレグランスの2種類に分類されています。
香料の種類 | 説明 | 使用例 |
フレーバー | 食品や飲料など口に入る製品に使う香料 | 清涼飲料水、お菓子、調味料など |
フレグランス | 化粧品、トイレタリー製品、ハウスホールド製品、芳香剤に使用する香料 | 香水、石鹸、芳香剤など |
フレーバー、フレグランスともに市場規模は拡大し、2030年までには449億ドルに達すると予想されています。
食品・飲料・化粧品・医薬品などの分野においても、香料の使用量の増加が見込まれているためです。北米では2021年に、最も高いシェアを記録しており、今後も高い水準を維持すると予測されています。
日本の香りの市場規模
日本でも香りの市場規模は、2021年に生産された食品香料において、1307億7900万円(1.7%増)となっています。合成香料が305億1600万円(3.5%減)、香粧品香料が238億1300万円(7.3%増)で、全体で見ても増加傾向で年々拡大しつつあります。
特に日本では、フレーバーが香料の需要の9割を占めるといわれており、その中でも需要を伸ばしているのは、アルコールや清涼飲料水などの飲料です。
世界で見ると、フレーバーとフレグランスの割合はほぼ同じとされますから、日本でのフレグランス部門は、今後徐々に発展していく見込みがあるとも考えられるでしょう。
業界別の香りの市場規模
ここからは、業界別に代表的な香りの市場規模を以下にわけて紹介します。
- 香料の市場規模
- フレグランスの市場規模
- ホームフレグランスの市場規模
- ルームフレグランスの市場規模
- アロマの市場規模
- エッセンシャルオイルの市場規模
香料の市場規模
香料の市場規模は、2021年には375億ドルとされています。2020年は300億ドル、2019年は265億ドルなので、年々増加傾向です。
これは、香料の需要の高まりが関係しています。健康食品、医薬品や、アジアンテイストな香料など、これまでとは少し違ったトレンドが、市場の成長を後押ししているでしょう。
また、香料業界のシェアはスイス、米国の企業が半分を占めており、日本企業もトップ10入りしています。
ホームフレグランスの市場規模
ホームフレグランスの市場規模は、2020年には73億2000万米ドルで、今後2027年までの予測期間に4.5%以上の成長が見込まれています。
ホームフレグランスとは、不快な匂いをカバーするために使用されるものです。例えば、消臭スプレーや空気清浄機などで、自宅以外にも病院や車などで幅広く使用されます。
世界的に、ホームフレグランスの需要が増加しているため、さまざまな形でホームフレグランスの使用が増えると予測できます。
アロマの市場規模
日本でのアロマの市場規模は、2018年に3564億円となっています。アロマ市場では、特にアロマ化粧品が拡大中とされ、近年のナチュラル志向や男性利用者の増加が、市場拡大の要因と考えられます。
また、精油を使用したマスク関連の商品や、虫よけスプレーなど、これまでアロマがあまり使用されなかった分野でアロマが定着してきたことも拡大の要因となる見込みです。
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デジタル香りの市場規模
デジタル香り市場規模は、2020年には1790万米ドルとなっており、今後の成長が見込まれる領域です。
デジタル香りとは、オンライン購入の前に香りを楽しめるテクノロジーのことです。例えば、特定の病気を治療するためのアロマテラピーで利用したり、軍事・防衛、食品・飲料などの幅広い分野での利活用を検討したりするなどが挙げられます。
しかし、初期費用の高さによって取り入れにくいことが成長の妨げになることが考えられており、デメリットをどう解消するかが今後に大きく影響する見込みです。
味や香りのデジタル化とは
味や香りのデジタル化とは、センサーを使用して、一定の味や香りをチェックしたり再現するテクノロジーです。
例えば、職人の舌に頼っていた味を、デジタル化によっていつでも同じ味で再現できるようになったり、香りで食品の製造課程をチェックしてミスをなくしたりするなどが挙げられます。
また、好みの香りの傾向がわかれば、おすすめの香水をデジタル技術でさがすこともできます。デジタル化を使えば、味や香りという、目に見えない曖昧なものを、いつも同じ安定したものに変えられるようになるでしょう。
香りと市場規模に関するよくある質問
香りと市場規模に関してよくある質問をまとめました。
- 香りマーケティングに関する論文は?
- コロナで香り市場は変化した?
- 香りマーケティングとは?
香りマーケティングに関する論文は?
香りマーケティングに関する論文は、以下が挙げられます。
香りと香りマーケティングの効果の有無や、香りマーケティングによる購買意欲の向上のついての研究、香りマーケティングの年齢・性別差に関する研究などが代表的です。
どの研究でも、香りマーケティングには効果があることが立証されており、これからビジネスに香りマーケティングを取り入れる参考となります。
コロナで香り市場は変化した?
コロナウイルスの感染症の拡大に伴い、多くの人々が自宅で過ごす時間が増え、マスク生活やリモートワークが普及したことで香り市場にも変化が起こっています。
例えば、リモートワークで集中力を維持するためのオイルディフューザーや、自宅でのリラックスタイムを楽しむためのアロマキャンドルなどはその代表例でしょう。
さらに、自宅での仕事を効率的に行うためのオフィス用品としても香りが取り入れられるといったこともあるはずです。今後もこうした動きが強まれば、市場は拡大を続けていくと予想されます。
香りマーケティングとは?
香りマーケティングとは、香りをマーケティングに活用する手法です。例えば、ブランドコンセプトに合った香りを店舗に漂わせておくことで、ブランドイメージの定着や、次回来店のきっかけ作りに繋げます。
また、リラクゼーションサロンではリラックス効果が期待できるアロマを使用し、顧客満足度向上を図ることもできます。香りマーケティングについては、プルーストのコラムで詳しく紹介しています。
【事例あり】香りマーケティングとは?匂いの活用で得られる効果と根拠
香りマーケティングの企業はプルースト
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また、香りマーケティングを広く知っていただくために、香りで高付加価値をつける技術・原料・OEM製品の見本市【香りの技術・原料展2022】に出展しました。香りマーケティングは、アイデア次第でビジネスに彩りを与えてくれる新たな選択肢として活用できます。
まとめ
香りの市場規模は世界レベルで拡大し、現在でも多くのアプローチが各企業で実施されています。香りの活用は、食品や日用品だけではなく、マーケティングといったビジネスの分野などにも拡がりを見せるでしょう。
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香りの印刷所プルースト編集部
この記事は、香りの印刷所プルーストを運営している久保井インキ株式会社のプルースト編集部が企画・執筆した記事です。
香りの印刷所プルーストでは、香りの印刷をテーマにお役立ち情報の発信をしています。