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【事例あり】香りマーケティングとは?匂いの活用で得られる効果と根拠

コラム 2022.6.19

香りマーケティングとは印象によって、企業活動を促進する新たな取り組みです。情報が溢れる現代社会で、ありきたりな広告を打ち出すだけの営業戦略では、他企業の戦略に埋もれてしまい、消費者の目に止まることは難しいでしょう。香りを使ったマーケティングは、新しさや五感を刺激できる点から他の情報に埋もれにくくなる効果が期待されます。

この記事では、香りマーケティングの概要から匂いの活用で得られる効果を紹介します。すでに新たな営業戦略として、多数の企業で導入実績がある香りマーケティングを確認して、売上アップを目指しましょう。

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香りのマーケティングとは

香りマーケティングとは、文字通り香りを活用した企業戦略のことです。定義としては、香りマーケティング協会によって次のように定められています。

「企業活動において、香りを利用し活かすことによってマーケティング活動を実施し、新たな価値を創造する活動やプロセス」


出典:香りマーケティング協会

従来のマーケティングでは、主に視覚や聴覚情報によってターゲットへアピールする手法がとられていました。しかし、情報社会の現代では、広告の視覚情報や営業トークの聴覚情報といったものだけでは、相手の印象に残りづらくなります。そこで、嗅覚を刺激する香りマーケティングを取り入れると、チラシやショップカードなどの従来の基本的な広告に新たな価値を見出せます。

また、香りマーケティングのために近年、ブランドセントといった概念も誕生しました。

ブランドセント(Brand Scent)とは

ブランドセント(Brand Scent)とは、企業などが会社や店舗のイメージに合わせて開発する香りのことです。メリットとして香りによって、企業の記憶に直結する点があります。よい商品イメージがあれば、香りの印象と合わせて「また利用しよう」と思ってもらえるかもしれません。

また香りによって、企業のイメージをある程度までコントロールできる可能性もあります。たとえば、甘い香りなら「かわいらしい印象」、スパイシーな香りなら「力強い印象」といった形です。印象付けたいイメージがあれば、ブランドセントとして取り入れてみてもいいかも知れません。

プルーストの姉妹サイトである香り印刷ドットコムでは、オリジナルの香りを作ることもできますので気になった方はぜひお問い合わせください。

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香りマーケティングの市場規模

香りマーケティングについて、市場規模を明確に示す指針はありませんでした。
参考例として、アロマ協会から公開された「日本のアロマ市場規模」は、2018年の時点で「約3,564億円」です。そして、アロマの市場全体において世界の規模は「2025年には6兆円規模になる見込み」で増加傾向です。日本の市場規模でも、2011年から2018年にかけて900億円の成長傾向があります。

2011年 2654億円
2018年 3564億円
市場規模増加 910億円

こうした背景を考えると、今後も香りマーケティングの手法が広まり、さらなる市場拡大が予想されます。

香りマーケティングの活用で得られる効果

香りマーケティングの活用は、以下の効果が期待できます。

  • プルースト効果で印象を強く残せる
  • ブランディングに役立つ
  • 顧客満足体験につながる
  • 購買意欲を高められる
  • 使う側にも香りの効果がある

プルースト効果で印象を強く残せる

プルースト効果とは、匂いと一緒に記憶した映像や気持ちが呼び起こされる現象です。たとえば、焼き鳥屋さんの前を通りかかったとき、おいしそうな香りに引き寄せられてつい購入したといった経験がある人もいるでしょう。購入に至らなかったとしても、焼き鳥屋の匂いとしての記憶は想起されるはずです。香りマーケティングでは、商品やサービスに香りを付けることで、利用時の記憶を呼び起こします。

特定の香りを商品やサービスに付与すれば、消費者に「あの匂いがする商品」と印象付けられます。営業や広告といった手段に頼らずに、香りで自然に商品を思い出してもらえるため、香りマーケティングではプルースト効果を意識しましょう。

ブランディングに役立つ

香りは、以下の内容を意識するとブランディングにも活用できます。

  • 商品イメージ
  • 客層
  • 生活背景
  • 使用場面

どのような戦略で香りを作るか決まったら、ブランドセントとして企業が調香師とともに検討するといった流れです。具体例として、イメージする香りを店舗に設置する取り組みもおこなわれています。店舗オリジナルの香りを置くことで、嗅いだときにショップを思い出してもらったり、購買意欲に繋げたりといった目的です。実際に多くの企業で取り入れられており、購買行動につながる香りの営業効果を発揮しています。

顧客満足体験につながる

香りは、顧客満足体験に繋がることが、明治学院大学の実験で明らかになっています。内容は、店舗に2種類の香りを置き、店舗滞在時間や購買意欲を調査するものです。結果として、香りを設置して以降は、来店しただけでも以下の顧客満足体験を引き出せました。

  • 居心地の良さ
  • 楽しさ

さらに、店舗で買い物をした人にアンケートを取ったところ、好ましい香りの場合には滞在時間が長く、非計画的な購入商品も増えたようです。香りマーケティングでは、こうした店舗や商品に対する顧客満足体験も意識してみましょう。

購買意欲を高められる

香りには、購買意欲を高める効果があります。たとえば、化粧品においての香りは高揚感やリラックス効果があるとされています。新しい衣類を身にまとうような気分と、化粧して美しくなることへの高揚感などの気分を、プルースト効果によって記憶しているためです。

購買意欲を高める目的で利用する際には、商品に応じて適切な香りを付けるようにしましょう。肌に使用する化粧品の場合、安全性を気にして刺激の強い香りでは、不安を強く感じる人が多くいます。そのため、天然素材を使用しているアピールとして、ナチュラルな香りによって印象付けできるケースもあるはずです。
購入者層や商品イメージと合わせて、適切な香りを選択してください。

使う側にも香りの効果がある

香りマーケティングを取り入れるメリットとして、企業で働く人にもよい効果を得られる可能性があります。嗅覚は感情に直結する器官のため、生理機能への以下の影響も与えるでしょう。

  • 興奮
  • 沈静
  • 集中
  • 睡眠
  • ストレス など

このようなアロマ効果をうまく活用できれば、働く人の意欲を高めたり、リラックスしたりといった用途にも利用できます。企業イメージとして、印刷物に香りを付けるといった利用方法もおすすめです。

香りマーケティングを導入した3つの企業事例

香りマーケティングを導入した例として、以下3つの事例を紹介します。

  • すみだ水族館の例
  • KAORIUMの事例
  • エレメンツ社労士事務所の事例

すみだ水族館の例

すみだ水族館では来場者に特別な場所で特別な体験をしてもらおうと、香りを用いた演出を行っています。科学的なデータに基づいて調香されたアロマを用いて各ゾーンや時間に合わせて演出を変えており、例えば、エントランスには、交感神経に働きかけリラックス効果を与える「アロバランス」というアロマを用いています。また、夕方5時以降はエントランスが「レッドウッド」と呼ばれる落ち着いた香りに変わります。

匂いで場所の雰囲気を変化させ、大人な空間を演出しています。独自の香りを用い入館者のイメージを作り上げた、すみだ水族館の例はマーケティングの成功例と言えるでしょう。

KAORIUMの事例

KAORIUM(カオリウム)は、香りという「あいまいな存在」を言語化できるAIシステムです。自分好みの風味のお酒やフレグランスを見つけられることで、探す手間が省けるといったメリットがあります。実際に、NOSE SHOP(新宿・銀座店)にて、好きな香りを選ぶためのサポートツールとして実験的な導入がおこなわれました。その結果、期間中の買上率が287%に向上しています。

そのほかにも、日本酒の風味に関して実用化が勧められており、今後はチョコレートやコーヒーといった言語化が難しい領域にも視野に入れているようです。実際に香りを利用するのではなく、言語化といった新たな香りへの切り口が独自のアイデアです。

エレメンツ社労士事務所の事例

エレメンツ社労士事務所では、香り印刷の名刺を使用しています。香り成分を閉じ込めたカプセル含有のインキにより、名刺から匂いがでる仕組みです。
香り印刷の名刺には、以下のメリットがあります。

  • 初対面の会話の切り口になる
  • 相手に好印象をあたえられる
  • プルースト効果を期待できる
  • 会社や自分の印象がよくなる

ありきたりな名刺に埋もれない、香りマーケティングの成功例といえます。

事例紹介:女優 香月蓮様

事例紹介:マネイジブレーン様

事例紹介:大阪産業創造館様

まとめ

香りの活用は、企業の印象向上につながる新たなマーケティング方法として今後も展開されていくでしょう。すでに実用例もあり、実績を挙げている企業は多数あります。香り印刷であれば、チラシや名刺、企業の限定グッズなどアイデア次第でさまざまな活用方法を思いつけるはずです。この記事で紹介した、香りマーケティングの効果も確認して、広告以上の価値を提供してみてください。

企業イメージとしての利用や、印象に残るプルースト効果の活用により、商品やサービスの販売促進に役立ててみましょう。

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この記事を企画・執筆した人
香りの印刷所プルースト編集部

この記事は、香りの印刷所プルーストを運営している久保井インキ株式会社のプルースト編集部が企画・執筆した記事です。
香りの印刷所プルーストでは、香りの印刷をテーマにお役立ち情報の発信をしています。

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