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【企業向け】香りグッズとは?広がるチャンスとビジネスに取り入れるメリット・デメリット
近年、香りを活用したマーケティングやブランディングが注目を集め、市場は2022年から2027年にかけて年平均4.5%の成長が見込まれており、ビジネスチャンスとして大きな可能性を秘めています。
しかし、香りグッズを効果的にビジネスに取り入れるには、商品開発から販売戦略まで、専門的な知識と計画的なアプローチが必要です。間違った展開は、むしろブランドイメージを損なうリスクにもなり得ます。
そこで本記事では、香りグッズの市場動向から具体的な商品展開の方法、ビジネスでの活用メリット・デメリットまで、実践的な情報を詳しく解説します。香りを活用した新しいビジネス展開にご興味をお持ちの方は、ぜひ最後までご一読ください。
目次
香りグッズとは
香りグッズとは、良い香りを楽しむために使用される製品の総称です。近年、ビジネスシーンでも注目を集めており、企業のブランディングやマーケティングツールとしても活用されています。
具体的な香りグッズには以下のようなものがあります。
カテゴリー | 商品 |
印刷物系 | 香り付き名刺香り付きショップカード香り付きDM・カタログ香り付きパンフレット |
空間演出系 | ディフューザーアロマキャンドル電気式アロマディフューザー香り付きオーナメント |
パーソナルユース系 | 香り付きハンドクリーム香水芳香剤サシェ(匂い袋) |
香りグッズは、単なる芳香効果だけでなく、以下のような効果も期待できます。
- ブランドの記憶定着率向上
- 顧客満足度の向上
- 商品やサービスの付加価値向上
- 空間の快適性向上
- ストレス軽減効果
特にビジネスシーンでは、他社との差別化を図るツールとして、また顧客との良好な関係構築のためのコミュニケーションツールとして、香りグッズの活用が増えています。香りは人の感情や記憶に強く働きかけるため、戦略的に活用することで、独自のブランディングやマーケティング活動を展開できるでしょう。
香りグッズを含む香りマーケ市場は拡大を見せている
香りグッズを含む香りマーケティングの市場規模は2023年時点で33.8億ドルに達し、さらに2032年までには60億ドルへ拡大すると予測されています。年間成長率(CAGR)は約6.6%と、安定した上昇傾向を示しています。
市場拡大の背景には、以下のような要因が考えられるでしょう。
- 企業のブランディング戦略として香りの活用が定着
- 顧客の記憶に製品やブランドを印象づける効果への注目
- 天然香料への需要シフトによる新たな市場の開拓
例として、プロモツール社の2024年上半期における香りグッズのOEM販売は、前年比で207%という増加を記録しました。特に高級ホテルや大手企業からの受注が増加しており、オリジナルアロマ(コーポレートセント)の開発を手がける企業も急増しています。
その他の参入事例
香りグッズ市場では、アネスト岩田とSceneryScentは人感センサー内蔵の香り演出機器「Ambiscent」を共同開発し、現在6社でトライアル導入を進めています。オフィス空間やデジタルサイネージなど、当初の想定を超える幅広い用途での活用が検討されています。
また、パルックによるアニメ・漫画のキャラクターをモチーフにしたアロマオイルの展開も特徴的です。版権元と綿密に協議しながらキャラクターイメージに合致する香りを開発し、差別化商品として高い評価を得ているのです。
香りグッズをビジネスに使うメリット
香りグッズをビジネスに取り入れることで、ブランドイメージの向上、顧客満足度の向上、滞在時間の延長、そして競合他社との差別化などが挙げられます。以下で、詳しく解説します。
ブランドイメージが向上する
香りグッズに付加された香りは人の感情や記憶に強く結びつくため、ブランドの印象を効果的に向上できます。例えば、企業ロゴや商品パッケージに香りを付けることで、視覚的な要素だけでなく、嗅覚にも訴えかけるマルチセンサリーなブランド体験を届けることができるなどです。
こうした体験は、プルースト効果(香りをきっかけに過去の記憶を呼び起こす効果)によって顧客の記憶に残りやすく、ブランドへの好感度も自然に高まります。
顧客満足度を高められる
香りグッズを通じて、顧客により豊かな体験を届けることができるようになるのもメリットです。店舗やオフィスで心地よい香りを演出することで、顧客の気分を良好に保ち、ストレスを軽減できます。
また、商品やサービスに香りの要素を加えることで、付加価値を高め、顧客満足度の向上につながります。特に、ギフトや販促物に香りグッズを活用することで、受け取った人に特別な印象を与えられるでしょう。
顧客の滞在時間を延ばせる
適切な香りの演出は、顧客の滞在時間を延ばす効果があります。心地よい香りがある空間では、人は自然とリラックスし、より長く滞在する傾向にあるからです。
例えば、小売店舗やレストラン、ホテルなどのサービス業において、香りグッズを活用することで、顧客の滞在時間を延ばし、結果として購買機会の増加や売上向上へ間接的につながります。また、オフィスなどでも、適切な香り演出により、従業員の集中力や生産性を高めることも可能です。
競合他社との差別化が図れる
香りグッズを活用することで、競合他社とは違った持ち味を引き出し、明確に差別化を図ることもできます。現在、多くの企業がビジュアルやサウンドによるブランディングは行っていますが、香りを活用している企業はまだ少数です。
独自の香りを開発し、さまざまなタッチポイントで一貫して使うことで、独自のブランドアイデンティティを確立できます。また、季節や催事に合わせて香りを変えることで、顧客に新鮮な体験を提供し続けることも可能です。
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香りグッズをビジネスに使うデメリット
香りグッズをビジネスに活用する際、売上向上や顧客の滞在時間の増加といった指標は観察できても、香りによる効果なのか、他の要因によるものなのかを明確に切りわけることができません。
また、香りマーケティングはまだ発展途上の分野であり、体系的な知見やデータの蓄積が十分とは言えないことで、的確な判断も難しい場合があります。こうしたことを踏まえると、香りグッズへの投資判断が感覚的になりやすいでしょう。
ただし、このデメリットは逆に大きなビジネスチャンスともなり得ます。なぜなら、効果測定の難しさは競合他社による模倣やベンチマークを困難にし、独自のブランド体験を構築できる可能性を生み出すからです。このデメリットを理解した上で、自社の強みとして活かせる方法を検討してください。
香りグッズをビジネスに取り入れるには
香りグッズをビジネスに取り入れる方法は、大きく2つのアプローチがあります。1つは自社の販促ツールやマーケティング施策として香りを活用する方法、もう1つは香りグッズそのものを商品として展開する方法です。それぞれのアプローチについて、具体的な展開方法を見ていきましょう。
香りを自社に取り入れる
自社のマーケティングや販促活動に香りを取り入れる方法として、以下の印刷物への香り付加が注目されています。
- 企業や個人の名刺
- 商品カタログやパンフレット
- ダイレクトメール
- イベント案内状
- ショップカード
例えば、名刺に心地よい香りを付ける、チラシやDMに香りを付けるなどで受け取った方の記憶に強く印象を残して商品やサービスの認知度向上につなげるなどです。
香りグッズ(商品)を作る
香りグッズを商品として展開する場合、市場のニーズに合わせた商品開発も可能です。アロマディフューザーやルームフレグランス、香り付きステーショナリーなどのほか、以下のさまざまなノベルティにも適用できます。
- 香り付きブックマーク
- アロマサシェ
- 香り付きポストカード
- フレグランスカード
- ミニ芳香剤
また、自社のブランドイメージに合った香りを選定し、オリジナルの香りグッズを作ることで、他社との差別化を図ることもできます。
ビジネス向け香りグッズのおすすめ3選
ここからは、実際にビジネスシーンで活用できる香りグッズをご紹介します。特に販促ツールとして活用することで、従来の視覚的なアプローチに加えて、嗅覚にも訴求できる独自性の高い展開が可能です。
名刺
香り付き名刺は、通常の名刺と同じように扱えながら、受け取った相手に香りという付加価値を提供できます。例えば、アロマセラピストであれば、得意とするエッセンシャルオイルの香りを名刺に付けるなどです。
また、カフェやレストランのオーナーは、店舗の看板メニューやブランドに関連した香りを名刺に取り入れることで、ブランドの独自性を印象付けられます。こうした香りは記憶と密接に結びつくため、後々のビジネスチャンスにもつながりやすい特徴があります。
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絵はがき・DM
香り付きの絵はがきやDMは、受け取った瞬間から相手の興味を引く効果的なマーケティングツールに早変わりします。季節に合わせた香りを付ける、例えばクリスマスシーズンならシナモンやモミの木の香り、春先には桜や新緑の香りなど、季節感を手軽に演出できます。
特にDMでは、新商品の告知や期間限定キャンペーンの案内に香りを付けることで、開封率や読了率の向上も期待できるでしょう。また、商品サンプルやノベルティと組み合わせることで、より具体的な商品イメージを伝えることも可能です。
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ショップカード
ショップカードに香りを付けることは、リピーター獲得に役立ちます。特に、美容室やエステサロン、アロマショップなど、香りと関連の深い業態では、店舗の雰囲気やサービスの質を表現できるでしょう。
また、ポイントカードとしても活用でき、財布の中で香りが漂うことで、自然と店舗の存在を思い出すきっかけを作れます。顧客の好みに合わせて複数の香りを用意することで、パーソナライズされたサービスを提供することも可能です。
【関連記事】他店と差別化した、印象に残るショップカードを作成するおすすめの方法とは
香りグッズを作るならプルーストにお任せ
香りグッズを作りたいとお考えのブランドオーナー様に、ぜひおすすめしたいのがプルーストです。独自の香りインキを活用し、これまで培ってきた印刷技術で多くの企業様をサポートしてきました。
プルーストでは、名刺やDM、ショップカードなど、さまざまな形態の香りグッズを取り扱っています。また、実際のサンプルの注文から、小ロット(100部)での印刷にも柔軟にご対応いたします。
貴社のブランド価値向上のために、香りグッズを導入してみませんか?まずはぜひ商品ページからご覧ください。
よくある質問(FAQ)
最後に、香りグッズに関するよくある以下の質問へ回答します。
香りが脳に与える影響は?
香りは人間の脳に対して、大きく2つの経路で影響を与え、オフィスや店舗での活用が注目されています。
1つ目は、香りに含まれる成分が直接脳に作用する薬理効果です。香り成分が嗅覚器官を通じて脳内に取り込まれ、神経伝達物質の働きに影響を与えます。
2つ目は、香りが嗅覚器官から脳に伝わり、記憶と結びついて心理的な効果をもたらす経路です。この効果により、以下のようなビジネスメリットが期待できます。
- ストレスや疲労感の緩和
- リラックス効果やリフレッシュ効果の促進
- 仕事や学習時の集中力向上
- 医療・介護現場での活用
【関連記事】緊張をほぐす5つの方法|香りを活用した簡単なリラックス法
香りがおよぼす記憶への影響は?
香りと記憶の関係性でもっとも重要なのが「プルースト効果」です。ある香りを嗅いだときに、過去の記憶や感情が鮮明によみがえる現象を指します。この効果により、香りグッズは以下のような活用が可能です。
- ブランドの記憶定着率向上
- 商品やサービスの印象強化
- 顧客体験の質的向上
- マーケティング施策の効果増大
グッズに人気の香りは?
香りの好みは個人差が大きいものの、ビジネスシーンで人気の高い香りを紹介します。いずれも、用途や目的に応じて使いわけることで、より効果的なビジネス展開が可能です。
香り | 特徴 | 詳細 |
椿 | 和の香り | 和の趣きある上品な香り |
石鹸 | 清潔な香り | 清潔感のある親しみやすい香り |
森林浴 | 自然の香り | リラックス効果の高い自然な香り |
牡丹 | 華やかな香り | 華やかで気品のある香り |
ユーカリ | 爽やかな香り | すっきりとしたリフレッシュ効果のある香り |
スミレ | 優しい香り | 優しく親しみやすい香り |
金木犀 | 秋の香り | 懐かしさを感じる秋の香り |
※各香りの名前は、それぞれの香りイメージを解説した記事へリンクしております。ぜひご覧ください。
まとめ
香りグッズは、ビジネスにおける差別化とブランド価値向上のマーケティングツールとして注目を集め、年間成長率6.6%という市場の拡大も可能性の大きさを示しています。
香りグッズの活用には、ブランドイメージの向上、顧客満足度の向上、滞在時間の延長、競合との差別化など、多くのメリットがあります。一方で、効果測定の難しさや投資判断の曖昧さといった課題もありますが、戦略的な活用によって克服可能です。
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香りの印刷所プルースト編集部
この記事は、香りの印刷所プルーストを運営している久保井インキ株式会社のプルースト編集部が企画・執筆した記事です。
香りの印刷所プルーストでは、香りの印刷をテーマにお役立ち情報の発信をしています。